Sayalay's Dhamma book

テーラワーダ系仏教書の翻訳は2019年夏を持ちまして終了致しました。これまでに翻訳しました内、23冊は<菩提樹文庫>にてPDF版を読むことが出来ます。今後、翻訳文を掲載する予定はありませんが、偶には<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。学問的な議論ではなく、ただの雑談、独り言です、お楽しみ頂ければ幸いです。2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得ました。 初心者の疑問にはコメント欄にて対応します。

般若の独り言~10の8乗/秒

1月24日より台湾法雨道場のリトリートに参加してきました(ブログに、何度も書いていますが~笑)

週の前半は、U シーラ Sayadaw による瞑想指導、

週の後半は、明徳尊者による、瞑想指導とアビダンマの解説でした(明徳尊者は台湾人ですが、見事な緬甸語をお話され、<中←→緬>の通訳もされます。)

週末、通訳を介さず、明徳尊者に直接、中国語で聞いてみました:

「心臓から生まれる心は、<10の8乗/秒>個で、その速度において、刹那に生・滅している、と言われています。

それほど高速に、刹那に生じては滅する心の、所縁すなわち心の対象は、色(素粒子)だったり、心心所だったりしますが、では、我々凡夫は何故、素粒子を直接観る事ができず、何を見ても、何もかもが、一塊の物質として、認知されてしまうのでしょうか?

明徳尊者「無明が原因です」

これを解釈すれば、素粒子素粒子の生・滅は、心の生・滅の速度より17倍遅い)が観えず、物質は【肉眼で見た通りに、そこに有るのだ】という思い込みは、凡夫による錯覚であり、外部世界の真の存在形式に対して、錯覚を齎す凡夫の心の状態が<無明>ということになります。

ゴータマ仏陀が悟り(正等正覚)を得た直後

「私の悟りは極めて微細で、人に説明しても分かって貰えないだろう」

と嘆き、伝道に懐疑的であった理由が、ここにあります。

真の仏弟子は、ゴータマ仏陀が観た風景

素粒子(色聚、色法)の刹那生・滅と、

素粒子より17倍速い)心・心所の刹那生・滅】

と同じ風景を観じて存在の不確実性を確認したいと願う。

そして、涅槃!

(追補:宿命通、他心通などの、仏法の中に見られる 4 種類の神通は、ゴータマ仏陀の教えである所の、素粒子を観察する為の< vipassanā> とは、関係がありません。

仏法の修行における最終目標は、第四禅に入った後(+第四禅から出て、変性意識を保留したまま)、高度で純粋な vipassanā を完成させ、存在の刹那生・滅(=空or無我)を直接知覚する事にあり、神通は、その修行の途中で得られる副産物に過ぎません。

神通を売りにする宗教、占い、おがみや、開運グッズ販売などは、ゴータマ仏陀の教えとは、何等の関係もない事を、申し添えておきます)

<緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>