Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #20-1

問答(一)

問1-1:

入出息念を修行する時、四つの段階があります。

我々は、一つの段階から次の段階に行くのを、どの様に決定すればよいですか?

答1-1:

仏陀は、入出息念の順序はーー長息、短息、全息、微息がある、と教えたが、これは修行者の理解を助ける為の、一種の方便である。

実際の禅修行では、四っつの段階すべて同時に発生する。

もし、あなたが長息と短息の過程全体を、約一時間専注する事ができるならば、定力の上昇に伴って、呼吸は自動的に微細になる為、あなたは微細な息に専注する様に、(瞑想の対象を)変更する事ができる。

微細な息が長くなった時、あなたは長い微細な息全体を覚知する様にチャレンジする;微細な息が短い時、あなたは短い微細な息全体を覚知する様にチャレンジする。

もし、息自体が微細になっていない時、あなたは作意を通してそれを微細にして、それに<注103>専注(作意)する。この様にすれば、それは微細に変化する。

しかし、あなたは、故意に息を微細にせしめてはならあう、また故意に息を長くしたり、短くしたりしてはならず、ただ、息が平静になる様に決意するだけでよい。

この様に、長い息、短い息、全息、微細な息の四つの段階は、すべて一つの段階の中に包括されているのである。

第四番目の段階が始まる時、呼吸は非常に微細に変化するものの、完全には止まってはいない。

呼吸は、唯一、第四禅に入った時にのみ、完全に停止するが、これは最も微細な段階であると言える。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>