観の修習の始め
今、あなたは、正式に観の修習をしている、とは言えない。しかし、我々は、これは観の修習の始まりである、と言える。というのも、四界差別の修行を終えた後、あなたは究極色法を識別する能力を育て上げたからであり、そして、これは観の修習の必要要件であるが故に。我々は、あなたは、今、観の修習の為に必要な原材料を準備しているのだと言う。
これが、四界差別(の修行)が、すべての禅修行者にとって、必要な理由である。
観の修習の道に入る為に、先に止禅業処(例えば入出息念(ānāpānassati)の修習から始めてジャーナを証得するまで)に取り組むか、または直接四界差別(近行定にしか到達できない)から入るにしても、先に、四界差別の修習を終えて初めて、観の修習を始めることができる。
緬甸(ミャンマー)のパオ禅林(森林僧院)では、この二種類の方法とも、教導している。
もし、先に止禅業処を育成するならば、彼は、一座毎に、先に第四禅に入り、光が明亮(明瞭)になり、燦然と輝く様になった時、ジャーナから出定し、その後、四界差別を修習する。
<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>