Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2016-08-12から1日間の記事一覧

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-152

彼は省察する:「過去の諸々の菩薩は、私と同じ人間にすぎなかった。しかし、長期的に戒・定・慧の修習を不断に行ったために、正等正覚に到達した。過去の菩薩と同じく、私も完璧な戒・定・慧の三学を実践している。かくのごとく、同等の三学を完成したなら…

ブッダダーサ尊者著「無我」(翻訳文)ー11

(一)ある一派は、仏教は「自我」があると主張している。その上、仏陀は、人々にそれを追及するように言い、それに依拠せよと言ったのだ、ともいう(以後、この派を「有我論者」AttāvadĪと呼ぶ)。 (二)もう一つの派は、仏教は「無我」を主張していると言…

ブッダダーサ尊者著「無我」(翻訳文)-10

我々は、大乗の信徒であろうと、小乗の信徒であろうと、皆同じ仏教徒であることを一たび認めたならば、「自我」と「無我」というこの問題をもって、二つの集団を区別する基準とするべきである。 どの宗派が、どの区分に属しているかと、明確に区分することは…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-151

菩薩は如何にして行戒を修習するのか~ 菩薩は、友人に対して、常に歓迎の意を表し、敬意と礼節をもって合掌し、挨拶をし、彼らを招待する。 病人に対しては、彼は自ら至れり尽くせりに介護・奉仕する。仏法を聞いた後、彼は嬉しさを表現する。彼は、有徳者…

是誰庵のひとやすみ~人は業の万華鏡

パオ・セヤドーの「菩提資糧」を翻訳していたら<衆生自業智>という言葉が出てきました。 仏教の専門用語で、業力は己によって造られるもので、かつ、造られた業が善であるか悪であるかにかかわらず、自分自身がその責を負うものであって、他人に代わっても…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-150

色欲の七つの小さな束縛さえも避ける彼にとって、邪淫戒を破ることは不可能であり、彼は大昔からすでに、戒を守ることによって邪淫を絶している。 在家として生まれた時、菩薩は、他人の妻に対して欲念の思いを生起させないよう、非常に注意を払い、決して気…

ブッダダーサ尊者著「無我」(翻訳文)-9

一部分の上座部仏教徒が、ある種の大乗仏教の観念を有してることは驚くに足りない。 大乗仏教内部にも、似たような事情があり、彼らの中にも、いろいろな異なった意見を持つ者は多く、かつ、(+そのため)多くの宗派に分裂している。 故に、ある種の人々の見…