Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

是誰庵のひとやすみ~蓮舫氏へのヘイト

本日早朝の、インターネットで見たニュース。 某国会議員が「蓮舫氏は帰化するのが嫌で、帰化した後で泣いた」 「こういう人に、東京都知事はふさわしくない」。 ああ、又ですか。 ヘイト発言、尽きないなぁ。 私は「ウチの息子の嫁が、よりによって中国人な…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-56

比丘は、下記のような方法を運用して、愚痴(=愚かさと無知) を断つこともできる。 比丘が仏法を学ぶ時、このような思惟を通して、自己を高める: 「導師は、学習するべき時間に学習に来ない人、(+お経を) しっかり称えない人、全く称えない人を、処罰…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-55

《増支部 Aṅguttara Nikāya》の中の《降伏瞋恨経》に、以下の ような開示がある: 「比丘たちよ、ここに五種類の、瞋恚と怨恨を調伏する方法がある。 比丘の心に瞋恚と怨恨が生起した時、彼は必ずこの五種類の方法に よって、徹底的に瞋恚と怨恨を調伏しなけ…

是誰庵のひとやすみ~一休さんのなぞなぞ

子供の頃、神戸に住んでいました。 実家では朝日新聞を取っていたのですが、毎週木曜日の夕刊の地方版 に「宗教の時間」か何か、そういう風な見だしで、山田無文老師が よく禅宗の立場から説いた仏法を、解説していました。 私は子供心に感動し、木曜日の夕…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-54

心の中に無生物~たとえば鉢、袈裟などに対する貪念が生じた時、 二種類の方法によって、無生物に対する執着を思惟し、それによって 禅修行者は、貪念を駆逐する。 この二種類の思惟とは、主宰者はいない、という思惟と、無常の 思惟である。 《念処経Satipa…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-53

無生物の不浄観は、死体の不浄を観察する。 先に、外部にある死体の不浄が厭わしい事を観察し、定力が深くなって、 禅支が明確に確認できるようになった時点で、自己の内部を観察し、 以下のように省察する:自分もいつかは死ぬ。死ねば、外部にあるこの 死…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-52

「他応当注意与善法相関的其他対象」とは:彼(=修行者)はずっと そのまま、悪念を引き起こす対象に注意を払い続けてはならず、 当該の対象以外の、善法と関連する対象に注意を向けなければ ならない、という事である。 ここにおける、「其他対象」という…

是誰庵のひとやすみ~田舎のローズガーデン

我が家には何株のバラが植わっているか? う~~ん、病気で葉を落として、幹だけになっているのも 入れると・・・相当数ありますが・・・。 その中で、今、私のお気に入りは<スイート・モナリザ>。 半つるというのでしょうか、シュートが伸びて弓なり にな…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-51

一、その他の対象への作意 経の中で、仏陀は引き続き開示して、言う: 「諸比丘、当比丘注意(作意)某種対象時、由於該対象的縁故、 比丘心中生起与貪、瞋、痴相関的邪悪念頭。這時、他応当注意与 善法相関的其他対象。当他将注意力転移到与善法相関的其他 …

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-50

いわゆる「比丘致力於開展増上心」とは何か? 十善業道(dasa-kusala-kamma-patha)に関連する心は、ただ<善心 である>としか言えない。これらの善心より更に殊勝なる心は、観禅の 基礎となる所の八定の心であり、この殊勝な心こそが、増上心である。 観智…

是誰庵のひとやすみ~つばくろ

つばくろって、いつも9羽でいるから、つば9ろ? まさか、そんな事ないですね(笑)。 我が家はY盆地の南側の山の上にあります。目の下は いくつかの棚田(以前は田んぼ、現在は畑)です。故に、 眼下の道路にある電信柱から、我が家の二階の屋根に 向かっ…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-49

《除妄念経》 (Vitakkasaṇṭhāna Sutta 除尋経) 前言 今夜、私は皆さんと《中部経 MajjhimaNikāya》の中の経、 《除妄念経》又は《除尋経 Viyakkasaṇṭhāna Sutta》と呼ば れる経について、検討したいと思う。 「如是我聞、一時、仏陀住在舎衛城(Sāvatthi)…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-48

意義~ 私は、陶芸家が、未だ焼かれていないが故に、乾いていない、湿気た 壺に対するが如くに、あなたに対応する事は、しない。陶芸家は、未だ 焼かれていないが故に、乾いていない湿気た壺を、優しく手に持つ。 というのも、彼は、この壺が壊れるのが怖い…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-47

友好と怨恨~ その後、仏陀は続けて言う: 「因此、阿難、応友善地対待我、不応怨恨。這会帯給你長久的 幸福与快楽。弟子又如何怨恨地対待導師、而不友善? 於此、阿難、該導師慈悲及為其弟子們著想、基於悲心教他們正法、 説道:『這是為了你的幸福、這是為…

是誰庵のひとやすみ~マイブーム(フードプロセッサーの使い道)

ここ湯布院に引っ越して来てもうすぐ 5年。 ようやく、生活のリズムが整ってきた所でしょうか? 普段の生活は、朝夕の瞑想と、パオ・セヤドーの著書を翻訳する事を 筆頭に、庭の管理や、身心の健康を保つための水中運動を欠かさず・・・ 最近は、子供の時に…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-46

梵行者の堕落~ 「而梵行者的堕落又如何発生?於此、世間上出現了一位如来、 阿羅漢、正等正覚者、明行足、善逝、世間知、無上師、天人師、 仏陀、世尊。他去到寂静処:森林・・・草堆。当他如此離群 而住時、城鎮及郷村的婆羅門和居士們前来拝訪他。 但他並…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-45

独居の患~ 故に仏陀は経の中で、再び言う: 「阿難、即是如此、導師的堕落(ācariyūpaddava)可能発生、 弟子的堕落(antevāsūpaddava)可能発生、梵行者的堕落 (brahmacārūpaddava)可能発生。」 パーリ語 upaddava「堕落」は、「災難」とも「禍害」とも …

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-44

仏陀は、《増支経》の中で、以下のように語っている: 「諸比丘、受到良好教育的聖弟子捨棄不善、培育善、 捨棄応受指責的、培育無可責的、守護自己的清浄。」 ここにおいて、已に良好な教育を受けている人がいて、多聞の人で あり、仏陀によって、前述の五…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-43

社群の利点~ その後、仏陀は経の中で以下のように語る: 「阿難、你認為怎様?弟子是見到了什麽益処、以致即使被叫離開、 他還是尋求与導師相処?」 何故、仏陀はこのように言うのか? 彼がこのように言うのは、社群には一定の利点があるという事を 指摘し…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-42

同様にして、初禅は善であり、それに相応する名法は善であり、 かつそれは善から生まれる為、(+善自身と善から生まるという 事において)二者(=二種類の善)に渉っている。 もし比丘が、第二禅を証したいのであれば、彼は必ず初禅の五自在 (すなわち、…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-41

善と善より生じる~ 「当他安住於観照五取蘊的生滅時、以五取蘊為根基、 会覚得『是我』的我慢已自他心中断除。 如是、該比丘覚知:『会覚得是我的我慢已自我心中断除。』 如是、他対該事擁有完全的明覚。這些法的根基是絶対善的; 它們聖潔、出世間、以及是…

是誰庵のひとやすみ~格安SIM奮戦&顛末記

奮戦記: <お年寄りは格安SIMに近づくな!>というフレーズを、インター ネットでみたことがある。通販でSIMを買うと、知識のない老人には 手に余る、という事らしい。 でもでも、ガラケー本体3万円、あんなちっちゃいのが?それにガラパ ゴスだよ?と納得…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-40

阿羅漢道へ向かう道~ 経の中で、仏陀は、阿羅漢道へ向かう道について開示した: 「阿難、有此五取蘊、比丘応当如此観照它們的生滅;如是色 (iti rūpaṁ)、如是色之生起(iti rūpassa samudayo)、 如是色之滅尽(iti rūpassa atthaṅgamo);如是受、如是受…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-39

ここにおいて「他対該事擁有完全的明覚」とは、已に覚知を通して 成就した業処によって獲得した明覚である。それは、彼が『私は五欲の 弦を追及する貪欲を断じたであろうか』というが如くに省察して、 もし、彼が、それらを未だ断じていないと覚知する時、彼…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-38

経の中に於いて、仏陀は語る: 「於此、比丘応当時常如此省察自心:『我的心是否有在某些時候 対五欲之弦感到動揺?』若如此省察時、他覚知:『我的心的確 有時候会対五欲之弦感到動揺。』因此、他明了:『我還未断除 追及五欲之弦的貪欲。』如是、他対該事…

是誰庵のひとやすみ~私の<90%幸福論>

先日、市が運営する温泉プールで、水中運動に参加している人 たちに、健康アンケートがあった(週一回、水中運動の先生が 指導にくるので、その成果を数値化したいらしい)。 その中に、あなたの幸せ度を尋ねます、と言って、100点形式で、 〇をつけるところ…

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-37

三聖道へ向かう道~ 《大空経》の中で、仏陀は以下のように言う: 「阿難、有此五欲之弦。是那五個?眼所識知的顔色、是所望、 所欲、可喜、可愛、与欲楽有関及能誘発貪欲。耳所識知的香・・・ 耳所識知的声・・・、舌所識知的味・・・身所識知的触、 是所望…