Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

★「目の中の塵」(翻訳文)1-12

ある種の人々にとっては、困難を覚える中で、必要なのは励ましと支援であり、ある種の人々にとって必要なのは、安静と反省である。 どのようであろうとも、我々はその中に、一貫して、心の汚染を消滅させる必要性であることを発見する。 結論を言えば、我々…

★「目の中の塵」(翻訳文)1-11

仏陀はチャンナを黙擯したが、それは、彼が、これよりほかに、チャンナを調伏する方法がないことを、知っていたからである。また、そのほかには、その他のサンガの僧侶たちが、これ以上、精神的苦痛を受けないように、保護する必要もあったのである。 故に、…

★「目の中の塵」(翻訳文)1-9

ある時、ある一人の比丘の行為があまりにもひどくて、仏陀は森に入り、言った: 「私は、私の知っているすべての教えを、私の弟子に伝えた。しかし、ある種の弟子は、それを受け入れない。」 そして、物語は以下のように続く: 仏陀は森の中で閉門蟄居し、彼…

★「目の中の塵」(翻訳文)1-8

もし我々が普通の人間であるならば、悪を恐れなければならないし、悪を恐れれば恐れるほど、誘惑されなくなるであろう。 しかし、これは我々が、他人、教師、法またはすべての善なる物事を恐れなければならない、という事ではない。 我々が唯一恐れなくては…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-11

8-4-2 息が微細になった時 禅相がもうすぐ出現するかと思われる頃、多くの禅修行者は、困難に出会う。多くの修行者は、息が非常に微細に変化し、息が、はっきりしなくなることに、気が付く。 他の禅修行における業処は、レベルが上がれば上がるほど明確にな…

是誰庵のひとやすみ~天国うまれ

先日、インターネット上で、SMAPの解散記事を読んでいたら、SMAPの〇〇が、どこそこの番組で「天国うまれ」を ギターで弾いた、という話が載っていました。 「天国うまれ」という名にひかれて、you tube で聞いてみた。 これがどうして、なかなか、良い。 三…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-10

もし、呼吸がいまだ微細になっていないならば、あなたは「呼吸が微細になるように」という願いをもって、(+安般念を)実践するのがよい。 このような実践を通して、あなたの定力が向上する時、呼吸は微細なものへと変化する。 この時、あなたは、長い息、…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-9

8-4-1 相続(anubandhanā) 相続とは、息を数える数息をやめた後、正念を不断に持続して、入息と出息に付いていくことをいう。 今一度、安般念でもって、定力を育成する四つの段階について、注意を払ってもらいたい。 1.長い息。 2.短い息。 3.全息。 4.…

是誰庵のひとやすみ~心を読む

「修行を重ねた老僧の前に行くと、自分の心が見透かされるみたいで、ちょっと怖い」な~~んて話、以前はよく聞いたものです(現代の僧侶はどうでしょうか?) 以前、台湾で聞いた話。 台北にある会社の社長さん、社長ですから社用車を持っていて、専属のお…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-8

それは何か? 修行者が、いまだ出入息を知覚する前、彼の中において、「私は一回ごとの、比較的粗い身行、すなわち出入息を、徐々に静めよう」と思惟したり、専念したり、作意したり、観察したりすることはない。 しかしながら、彼がすでに出入息を覚知でき…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-7

8-4 微息 彼は以下のように訓練する: 『私は(息の)身行を静めて息を吸う。』 彼は以下のように訓練する: 『私は(息の)身行を静めて息を吐く。』 上記の事を実践する為には、あなたは息を静めようと、決意しなければならない。 そして、その後に、同一…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-6

8-3 息の全身(=全体) ある種の禅修行者にとって、禅相は、この段階で出現する可能性がある・・・もし、あなたが毎回の坐禅において、長時間、定力を保持できるならば。 しかし、もし、毎回の座禅の時に、長い、また短い息を、静かに、一時間ほど、専注す…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-5

一回ごとの、入出息の時間の長短を覚知すると、あなたは、ある時は、入出息の時間が長く、ある時は、入出息の時間が、短いことが分かる。 この段階においては、あなたはただ単純に、あるがままに息を知っていればよい。もし、黙念したいのであれば、「入る、…

☆「掌中の葉」(翻訳文)1-8

第一章 定 定の基礎 住戒有慧人、修習心与慧、 有勤智比丘、彼当解此結。 《清浄道論、第一章・第一段》 今、我々は、一本の正道の上を、歩き始めようとしているーーそれは、心内の静けさと安らぎの道であり、すなわち、一般的に言われている所の「定」であ…

☆「掌中の葉」(翻訳文)1-7

【対象】 (+この書は)定と慧のレベルを高めたいと思う、すべての修行者ーー解脱道行者と菩薩道行者の両方を含む、を対象とする。 この本で語られているのは、原始仏教の止観であり、あなたは、密教の修行をしている人、または長年、北伝仏教の無上の法を…

☆「掌中の葉」(翻訳文)1-6

【本書の特徴】 ある種の人々は、長年、仏教とは何かを学び、大勢の、業績のある法師の教える法を聞いてはいるが、なぜか、いつも、心もとなく力不足で、そこから利益を受ける事がない。 またある種の人々は、苦しい修行にも耐え、初めは多少の成果もあった…

☆「掌中の葉」(翻訳文)1-5

菩薩道を行くそこのあなた・・・、 もし、あなたが、ただひたすら布施、持戒、忍辱・・・ を行うだけで、止観を実践・掌握しようとしないのであれば、その時、あなたは、真実の菩薩ではありえず、ただ、善心なる人、に過ぎない(+ことになる)。 ≪金剛経≫は…

☆「掌中の葉」(翻訳文)1-4

【解脱道と菩薩道行者】 では、なぜ、止観がこのように重要であるのか? 解脱道行者について言えば、止観の修行を通してしか、 修行者は、涅槃を証悟することができないからである。 ≪法句経≫第372偈に言う: 無慧者無定、無定者無慧、 兼具定与慧、彼実近涅…

是誰庵のひとやすみ~己の仕事(「目の中の塵」から)

昨日、ケーマ尼の「目の中の塵」を翻訳していましたら、<己自身は、己自身の仕事に忙しい、云々>という言葉に出会いました。 ここの部分は、私が手に入れた本書中国語版からの直訳ですが、その元となった、英語で書かれた英語版の文章には、<マイ・ビジネ…

★「目の中の塵」(翻訳文)1-7

これ以外に、誘惑も不断に発生する。 仏陀は最初、菩提樹の木の下に座っていた時、もうすぐ悟ろうかという、その少し前、誘惑という事象が発生した。 魔王の娘たちが、仏陀を誘惑して座禅から離れさせようとしたのである。 このような、すでに成就した聖者の…