Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-45

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 己の禅修行におけるレベルの低下に、メーチ・ケーウは怒り悩んだが、しかし、何をどのようにするべきかは、分からなかった。 ある日の夜、彼女は禅を行している時、突然覚醒して、己自身を責め始めた。 その時、…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-44

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 直観によって、アチャン・コンマは、彼女の深くて厚い定力を、外界の境界を追求し、色相(=物の形)に執着することから、全面的に、己自身を観察することに、転換しなければならない事を知った。 以前の教師が、…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-43(129/244)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 我們最渇愛最執着的就是這具身体、 (我々が最も渇愛し、最も執着するのは、己の身体であるが) 如此一来就必然要受苦。 (そうであるからこそ、苦を受ける) 看清楚這副臭皮嚢! (見よ、この臭い皮袋!) 它就…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-42

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ここでは、日常生活に使う色々な品物が、不足した。 斧、鋤、鍬など、ほとんどの物は、村人に借りた。 メーチたちは、竹で湯呑や、その他の台所用品を作り、ビンロウの殻で、簡単な履物を作った。 生活条件は非常…

是誰庵のひとやすみ~タイの森林寺院の想い出

今、毎日「メーチ・ケーウの物語」を翻訳していますが、私のタイでの経験と重なって、なんだかほろ苦く、また、人間はなかなか変われないものなのだなぁ、と感慨深い。 メーチ・ケーウが住職アチャン・カンパンの恋愛・還俗事件の為に、生まれ故郷に戻り、一…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-41

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> その始まりから今日まで、道場の女性たちは、彼の膝下で、すでに8年近く参学していた。 彼の還俗は、寺院に波風を立たせただけでなく、住職の席につく者がいなくなり、尼僧たちは、どこかもっと理想的な場所へ、…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-40

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 一粒の、サマーディの中にあり、単純で合一した心は、非常に奥深く微妙で、清らかで透徹していて、力がある。 ただ、この専注する心を、観の修行に用いてこそ、出世間の智慧を証得することができる。 ただ、徹底…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-39

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 仮使你忽略培養内在的念和慧、 (もし、内なる念と慧を育成する事を疎かにし) 不肯痛下苦功、 (辛く苦しい修行から逃れるならば) 那麽你修道上的障礙会越積越多、 (修道上の障礙は益々多く積み重なり) 到最…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-38

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ”まず最初に、その他の生命を害してはならない。 このようにするのは、あなたが己の憤怒を、どのようにしてコントロールするのかを学び、慈心を育成するためです; 次に、許可を得ていない状況の下で、他人の物を…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-37

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 山中の洞に到着した最初の真夜中、メーチ・ケーウが深い定から出て来て、彼女の意識が、外に向かって流れ始めた時、大きな蛇に似た精霊に、出会った。 彼女は即刻、それが一匹の龍である事に気が付いた。 この種…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-36

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> メーチ・ケーウは、色々な心霊領域を知る事に、益々夢中になり、興奮を齎す新しい体験と、更なる広範な知識を、貪欲に追求したーーこの貪欲の汚染は、正に、衆生が輪廻に堕ちこむ心識の世界、流転して止まない原…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-35

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 仔細観察你身語意三業、 (子細に己の身口意の三業を観察し) 言行挙止要沈穏内斂、 (言行と振る舞いは落ち着いて、内に収斂すべし) 不要説太多話、 (沈黙は金) 也不要給自己添麻煩。 (己を大切に、シンプル…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-34

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 天人に、各種の福報があるとは言っても、しかし、積極的に向上しようとする意欲に欠けている為、彼らは善を修して、己の寿命を延ばそうとはしない。 その為、ひとたび、福報が尽きると、彼らは人間界に降りる事を…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-33

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 偶には、亡霊の頭目が、メーチ・ケーウを連れて、彼の地盤を参観させ、彼女に、色々な亡霊の生活内容を、説明することもあった。 亡霊の世界にも、ならず者はいて、これら問題を起すならず者は、一か所に集めて生…

是誰庵のひとやすみ~メーチ・ケーウの成長

今、パオ・セヤドーの「顕正法蔵」を一段落翻訳すると、「メーチ・ケーウの物語」は、その3倍、いや5倍くらい翻訳しています(笑)。 ここで語られるメーチ・ケーウが、非常に面白い。 いつも翻訳しながらワクワクするのですが、昨日は、泣いてしまいました…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-32

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 禅の修行と持戒の成果は、彼の心内が、真正の平和と静けさに満たされている事を、意味した。 彼は、異なる深さの定に証入する事に精通し、各種各様の境界において、豊かな経験を持っていた。 この見地から言うと…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)5-101

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8-8-6 五支の具備 「尋」は、心を目標に向かわせる事である。 「伺」は、心を目標に保持し、釘づけにする事である。 精進が成就する事によって生じるのは「喜」で、それは心を清々しくする。 心の精進とは、すな…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-31

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 一切的意識領域、一切的衆生、 (すべての意識的領域、すべての衆生は) 都源自于心。 (みな、その心を源としている。) 所以、你最好全神専注自己的心、 (故に、全身全霊をかけて、己の心を専注せよ。) 你会…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-30

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 次の日の朝、メーチ・ケーウは、大殿において、他の出家者と一緒の時に、声を低めて、今回の、考えられない程不思議な出来事を、話して聞かせた。 彼女は情景を詳細に述べて、皆が、全体の状況を理解し、もし、本…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-29

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> メーチ・ケーウは、この猪が言い出した願い事に、非常に驚いた。 長年、彼女は動物の亡霊が、己の肉をもって供養とし、それを功徳となす、という事に出会ったことがなかった。 彼女は、心底この猪の悲惨な運命を…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-28

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> この猪がメーチ・ケーウに訴える所によると、彼はまた再び、野獣に生まれ変わるのを、非常に恐れている、との事だった。 再度、あの信じがたい苦痛、長期的な怖れと猜疑の中で暮らすのは、耐え難い。 一頭の猪に…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-27

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> メーチ・ケーウは、心の言語で直接、これらの衆生と交流し、彼らにどのような問題があるのか尋ね、彼らの生活の背景を理解し、彼らの物語を傾聴した。 彼女は非常に、彼らを援助してあげたかったのだが、ただ、大…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-26

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 不要像動物那様只知喫睡、 (動物のように、ただ食べて、ただ眠るな) 戒惧自己不再沈迷世俗的生活、 (またもや、世俗の生活に沈潜することに惧れを抱き) 謹小慎微害怕来生会堕落。 (小さき<悪>を謹じ、ささ…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-25

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> メーチ・ケーウは、この不幸な神識の、悲惨な境遇に深く同情して、人道に往生できる種を蒔いて貰いたく、慈悲をもって彼に、功徳を回向してあげた: ”私の功徳を、あなたに回向します。 それによって、あなたが己…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-24

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> メーチ・ケーウは知っていた。 衆生が悪道に堕ちるのは、憤怒と怨念が、その主要な原因である事を。 この悲惨な訪問客が、憎しみの心で一杯なのを見て、彼女は彼に、心内に怒りを持ち、復讐の考えを巡らす事の危…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4‐23

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 彼は認めた: ”私がそのような事をしたのは、無知からです。 私は一日中、田圃で仕事をしましたが、主人は決して、草場に連れて行って、草を食べさせては、くれませんでした。 私はお腹がすいて、見つけたものは…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)5-100

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8-8-4-5 出入息と禅相 私はすでに、安般禅相に関する解説をした。 長いか、または短い息の全体に専注して、定力が向上する時、あなたの息は、禅相に変る。 Assāsapassāse nissāya uppannanimittampettha assāsapa…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-22

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> これらの禅相の多くは、殺された動物の神識で、彼らは、己の激烈な苦痛を和らげて貰うために、功徳が欲しくて、彼女の所へ、やってきた。 ある日の真夜中、メーチ・ケーウがサマーディから出てくると、今殺された…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-21

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 禅定は、彼女を、とある一つの出入口に、導いた。 ここでは、異なったエネルギーのフォースが、彼女の心を引き付け、彼女の注意を促した。 アチャン・マンは、かつて、これは近行定であり、このレベルの定は、異…

「メーチ・ケーウの物語」(翻訳文)4-20

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 人会受苦是由于執着放不下、 (執着して、手放そうとせず) 老是不満足。 (いつも、なんにでも、不満をかこつ時、人は苦しむ) 好々観察自己的心、 (よく己の心を観察して) 学習怎麽捨棄苦的原因。 (どのよう…