Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』16-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 二、名根 名根は12個ある。 すなわち;信、精進、念、定、慧(五修行の根)、楽、苦、悦、憂、捨(五受根)、意、未知当知根(=未知の事を知る根)、最終知根と具最終知根である。 ■1、信根 これを根と呼ぶのは…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』16-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 16 根縁(Indriyapaccayo) 根には、統括するという意味が含まれる。 この縁において、縁法は、その範囲内において、コントロール力を発揮して、縁生法を支える。 根縁は、名と色の二つに、分けることができる。 …

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-8(140/200)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ■3、識食(viññāṇāhāra) 識は、目標の特徴を認識する。 その作用とは、心所の先導をする事である。 識は縁法で、その俱生名色法は、縁生法である。 識とは、六種類の心識ーー眼識、耳識、鼻識、舌識、身識と意…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-7

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 意思食は、我々の身口意に動力を与え、業を造る。 業は、善業と不善業とに分けられる。 不善業は、純粋に欲界に属し、それは身業、語業と意業に、分けることができる。 (1)身業:殺生、偸盗及び邪欲楽行(邪淫…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-6

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ■2.意思食(manosañcetanāhāra) 意思食は、我々の身口意に対して、動力を与えて、業を造(ナ)さしめる。 欲界速行の心は、善業または不善業を造るが故に、業を累積せしめる。 そして、業を累積するのは、「思…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-5

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 「触の縁によって、受が生起する」は、12縁起支の中における、非常に重要なキーポイント、環である。 というのも、受は貪愛を促す・・・すなわち、「受の縁によって、愛が生起する」からである。 貪愛は、輪廻の…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-4

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 仏陀はこの事を、皮膚の無い牝牛に、譬えている。 たとえば、一頭の牛がいて、生きたまま、その皮を剥ぐとすると、この牛がどこへ行こうが、多くの細菌と虫が血肉(+の栄養を吸って)、その中から湧いて出てくる…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> たとえば、目が美しい色塵を見る時、見始めた最初の頃に、眼識と共に生起するのは捨受であるが、しかし、不断に色塵の美しさを思惟する事(意触)を通して、楽受が生じる; もし、目が、嫌いな人を見たならば、見…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 二、名食 名食には三種類ある: 一、触食; 二、意思食; 三、識食。 この三種類の名食は、縁法であり、名食と共に俱生する名色法は縁生法であり、縁力は食縁である。 1、触食(phassāhāra) 触には6種類あるー…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』15-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 15 食縁(Āhārapaccayo) この縁においては、縁法が縁生法の存在を支え、また、後者が成長するのを支援する。 食の主要な作用は、支える事と、強化・安定化である。 食縁には二種類ある: 色食(rūpāhāra); 名…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』14-5(130/200)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 五根が熟すと、目は、色塵と接触するようになり、結果、眼識が生じて(+ものが)見える様になり、次に、眼門心路を生じせしめる; 耳は、音塵と接触するようになり、結果、耳識が生じて、(+音が)聞こえる様に…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』14-4

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 一番目の意門心路過程が滅すると、次には有分心が生起する。その後に、心は五根が成熟するまで、生・滅、生・滅、生・滅・・・を繰り返し続ける。 我々の五根ーー眼、耳、鼻、舌と身体は、業縁を通して生起する、…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』14-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 全体的に総括してみれば、生死輪廻は、ただ因果の法則に従った、心相続流に過ぎない(+事が分かる)。 もし、特定の縁、たとえば、因縁、業縁、異熟縁、無間縁など等の運用がなければ、生死輪廻は存在することが…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』14-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 先に果報結生心について説明する。 我々は、一人の、禅の修行者の例を、見てみようと思う。 彼は、前の一世(=前世)を思い出すことができる。 彼は、人に飼われた一頭の豚で、緬甸(=ミャンマー)の小さな農場…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』14-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 14 異熟縁(Vipākapaccayo) この縁の縁法は果報名法ーー心と心所であり、縁生法は、果報名法及び俱生業生色法である。 諸々の果報名法及び俱生業生色法は、みな、過去の業が熟した事によって、生じるものである…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-7

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《中部・小業分別経》には、各種各様の異刹那業縁が描写されている。 例えば、ある人は非常に吝嗇で、何事にも、一銭も出したくないという時、次の世で貧困(+の家庭)に生まれる(+という類の話); ある人は…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-6

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 善悪の業を造(ナ)す時、その主因は、思心所である。 一人の人間の思心所が、どれ程に強いかによって、その人の業もまた、強くなる。 ちょうど、我々の手の中にあるボールが、強い力で壁に打つ付ければ、強い力…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-5

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 「業はどこに蔵されているのか?」 あなたはとても知りたいに違いない。 業に潜在するエネルギーを、我々は見る事ができない。 ちょうど、一粒の種が、因と縁が具足すれば、やがて芽を出すであろう、その潜在的エ…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-4

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 意業は、三種類あり、それらは: 1、貪婪――貪心所と、他人の財物を得たいと思う欲望が、同時に生起する事。 2、瞋恨ーー瞋心所と、他人が傷つき、苦痛に出会うのを望む欲望が同時に生起する事。 3、邪見ーー業…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 一、異刹那業縁 善業または不善業に関わらず、そのすべてにおいて、業縁の縁力が、名法及び業生色法を支えている。 異刹那業縁は、業と果報は、同時には生起しない事を、表している。 すなわち、植えた因は、ある…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 業の定法:造られた業が、その善・悪に従って、相応する果報を齎すのを保証する(+のが、すなわち、業の定法である)。 たとえば、種は必ず、その種類に応じて、実を結ぶようなものである。 我々が、手に持つボ…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』13-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 13 業縁(Kammapaccayo) 業縁には二種類ある。すなわち: 異刹那業縁(nānākkhaṇika-kammapaccayo); 俱生業縁(sahajāta-kamma-paccayo)。 業:パーリ語「kamma」の意味は、「作為」であり、善または不善の思…

般若の独り言~八風吹不動

今朝、『24縁発趣論』の<No12-5>を翻訳していましたら、『世間八風』という言葉が出てきました。 中国では、これを<八風吹不動>といい、そのココロは、仏教者なら、世間の八つの風に吹かれても、動揺するべからず・・・です。 世間の風とは、 得・失、 …

般若の独り言~巣箱

昨日、庭に出て、雑草引きをしていた所、可愛い小鳥の鳴き声が・・・。 目で追うと、小鳥は、私が以前、もみじの枝に掛けておいた巣箱の中に。 胸にネクタイをしていたので、シジュウカラのように思います。 もしかして、若いシジュウカラが、巣立ちの後に使…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』12-5

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ある種の人々は、仏法を学ぶや否や、出家したいと思う。 何故であるか? それは、過去の生(=過去世)の多くにおいて、出家していた(+体験に基づく)、数々修習縁の故である。 この縁があるが故に、この世では…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』12-4(100/200)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 人の性格は、一回、また一回と、(+心のクセを)不断に、重複して積み重ねていく事によって、塑性される。 性格の種類は、以下の六種類に、分けることができる; 貪行者、瞋行者、痴行者、覚行者または智慧行者…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』12-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 五門心路の内の確定、または、意門心路の内の、意門転向と速行の間には、数々修習縁はない。 というのも、確定または意門転向と速行は、同一の種類の心ではないが故に; 最初の速行から第七番目の速行までには、…

★飛び入り翻訳~『24縁発趣論』12-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 最初の一個目の速行心の力は最も弱く、造られる業は、今生受業(注1)である; 二番目、三番目、四番目、五番目、六番目の速行心は、すでに力が相当に強くなっている為、それらが造る業は、無尽業(注2)である…

般若の独り言~シャクヤク

↑ 精舎の庭に咲いた、シャクヤクです。 お隣さんのは、十年ものの大株で、花も数えきれない程咲かせていますが、ウチのは蕾が8個、まだ子供です。 外は小雨で梅雨冷え。 せめてお花で、ひと時の賑わいを。 <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院/Pañña-adhika Say…

般若の独り言~翻訳の順番

『24縁発趣論』があまりに面白いので、ついそちらの方ばかり翻訳しています。 「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」に関心がある方、すみません(苦笑)。 『24縁発趣論』は合計200ページで、現在100ページ目、半分まできました。このまま、一…