Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-34

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 国王が地獄へ落ちる可能性について、ナラタ梵天王が語り、そしてそれは、国王にまるで価値がないかのような話題であった為に、国王は、頭をうなだれた。 国王は思った: 「もし、私が本当に地獄に落ちたならば、…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-33

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 英加帝王は、一国の国王であり、また、宮廷も彼のものであった。 ナラタ梵天王は、仙人に化身していたが、しかし彼には、梵天王の威徳力があったので、人間社会の存在である国王は、王座に坐る事を控えた。 国王…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-33

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 国王はまた訊ねた: 「ナラタ梵天王、私はあなた様に質問をしたい。正直に答えて欲しい。私に嘘をつかないで欲しいのだ。 お訊ねします。本当に『来世』はあるのでしょうか?」 国王は邪見に固執しているが、それ…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-32(40/100)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 彼は空中を歩いたが、その安定した動作と歩み、威儀の端正さは、梵天王の身に着けた威徳力であり、発散される光芒によって、人々は、空に月が顔を出したのだ、と思った。 彼は Candaka宮殿まで来ると、王宮の空の…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-31

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 「弟子は真心を込めてお願いします。 世間の沙弥、婆羅門を護持しますので、皇宮に降臨して頂けますように; 弟子は真心を込めてお願いします。 世間の、一切の衆神を護持しますので、皇宮に降臨して頂けますよう…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-30

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 次にまた、言った: 「父王! 子細に考えてみて下さい。 後宮のあの華麗な方たち、彼女たちの身分の高貴さ、毎日の衣・住と着る物の華麗さ、住まいの立派さ、すべて人より高級です。 しかし、この事は、ウクナの…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-29

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 夫のある婦人と姦通した時の業によって、彼は牛、羊、猿などの畜生道に入る事になったし、また地獄へ行く事にもなったのである! その後、布施と持戒に励んだ一世の善業の果報が熟したので、天道に生まれる事がで…

般若の独り言~ヨーグルトの黒糖アイス

私は、この九州の片田舎の盆地に越してきて 8年目になります。 越してきてすぐ、ある年配の女性に、大変にお世話になりました。 その方は、謡曲の先生で、私の音痴満開な、がなっているだけの謡でも、「声がいい、元気があっていい」と褒めて下さり、越して…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-28

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 彼は地獄にいて、長年の苦を受けて後、ようやく解脱した。 地獄から解脱した後、一頭の羊になった。 この羊は、非常に強壮であった為に、飼い主は言った: 「これは非常によい羊である。 あれの男根を切り取った…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-27

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> しかし、父王、あなたは一国の君であり、また英明な王です。 何事にも深く思慮する事のできる国王が、なぜ、あの二人の愚かな話を信じたり、ウクナの邪見を信じたりするのでしょうか?父王、どうか三省して下さい…

般若の独り言~やれ打つな

<やれ打つな、蠅が手をする足をする>(小林一茶) いや~、この句のどこがいいのか、と思っていましたが、最近、「う~~ん、一茶さま、やるなぁ」(笑) 私が、緬甸のモーラミャインの僧院で修行していた時、熱帯地方ですから、勿論、蚊がでます。 私たち…

般若の独り言~シンキング・マインド

私は、テーラワーダ、アビダンマ系の仏教書が好きで、台湾や東南アジアで収集した本を、一冊又一冊と、書斎で読むのが一番の楽しみです(これはと思う本は、翻訳して当ブログにて、公開しています)。 ただし、私が収集する仏教書、すべて中国語です。 私は…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-26(33/100)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 国王は続けて言った: 「いわゆる来世などない。 一切は無意味であり、これからはこのような事に気を使う必要はない。 私が述べるこれらの事柄は、皆、根拠がある。 アラータ将軍、彼の前世は屠殺者であったが、…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-25

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 次の日の朝、国王は大臣たちを集めて会議を開き、次のような事を決定した・・・すなわち、朝政の事は、アーラタ将軍が処理し、その他の事柄は、大臣たちが分担する事、そして大臣たちに宣言した: 「これから以降…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-24

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 次に、なぜビージャカは、富豪から転生して、奴隷になったのかを、説明する。 迦葉仏の時代、ある日、ビージャカの牛が、失踪した。 彼は焦って、森の中を探し回った。 この時、一人の比丘が、森の中で、道に迷っ…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-7

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 四、前方便の五法:ここでは教唆、命令の方法を指す。 「方便(payoga)」は、また: 努力、加行、方法と訳することもできる。 1、前方便ーー「君は某財物を偸しに行きなさい」は前方便である。しかし、命令され…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-6

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 二、一種類の財物の五法:主人のある奴婢、僕人、動物に対して、占取、奪う、威儀の破壊、原地を離れるという方法を採取する場合は、一種類の財物の五法という。 三、己自らの五法: 1、己の手で自ら取るーーす…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-5

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 一、色々な財物の五法: いわゆる「色々な財物」とは、生命のある財物と生命のない財物の混合を言う。 1、占取ーー他人の田畑、家屋などを占拠するもの。 2、強奪ーー他人が肩にかけているもの、頭に載せている…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-23

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ビージャカ(Bi-jaka)奴隷の物語 この時、国王の随従の中に、ビージャカという奴隷がいて、彼が泣き始めた。 国王は訊ねた:「なぜ泣くのか?」 ビージャカは言う: 「私も、私の前世は奴隷ではなく、一人の富豪…

般若の独り言~四界分別観

テーラワーダの修行方法は、仏陀の古い教えを踏襲している、といいます。 そういうと「そんな事はない。テーラワーダだって、仏陀涅槃の後、色々な思想が紛れ込んでいて、それほど純粋ではない」と反論する人がいます。 まぁ、そうかも知れません。 ただ私た…

般若の独り言~他山の石

「他山の石」 日本では、性格の悪い人、素行の悪い人を見て「ああはなりたくない」という時、「あれを他山の石としよう」と言い、この俚諺を、反面教師的な意味で使っているように、見受けられます。 本来、他山の石には、その後の句があります。 「他山之石…

般若の独り言~仏陀の無記

輪廻(段生輪廻)は、あるのか、ないのか? これは永遠の<水かけ論>だと思います。 過去世を思い出せる人(誤認も含む)は、「ある」と言い、思い出せない人は「ない」という。 「ない」事の証明は<悪魔の証明>で、決して証明する事はできないし、「ある…

般若の独り言~欲望とは何か

昨日、図書館に寄ってみましたら、前に私が予約しておいた本が4冊、届いていました。 そのうちの一冊は、稲垣えみ子の『寂しい生活』。 2011年の東日本大震災で、福島原発がメルトダウンをした事を切っ掛けに、極力電気を使わない生活に突入。 洗濯機、電子…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-22

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> アラータ(Alāta)将軍の物語 国王は、ウクナの説法に対して、心を集中して、熱心に考えた。 この時、国王と一緒に随行して来たアラータ将軍が、(+ウクナの説法を)ここまで聞くと、以下のように言った: 「大…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-4

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 1、故意ではない場合ーー 当該の行動を取る時、たとえば、「私はこの蟻を殺してしまおう」とは考えておらず、しかし、不注意で死なせてしまった時等。 2、知らない場合ーー 例えば、よく状況を知らないままに、…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第二部:持戒に関する問答 (7) 問:尊者にお訊ねします: 「構成要素」というのは、すべての条件を満たして初めて、破戒したと見做すという事でしょうか? 答:そうです。 「構成要素」とは、「aṅga」と「samb…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (4) 問:<三帰依の内容>において言われる、布施されるべき者(応施者 dakkhiṇeyya)とは、何ですか? 答:当該の経の復註では、「応施者に礼拝する」という句を解説するに、「施を受けるべき、また、(+そ…

般若の独り言~晴耕雨読

先日来の激しい雨が止んで、梅雨の合間の晴れ間が出ました。 ソレッ!庭に出て、草むしり! あれっ?? こんな所にニラが!? ここに植えた覚えはないけれど(以前、別の場所に植えた事がありますが、それは全滅したはず・・・^^;)。 水仙の葉をニラと間違…

★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-21

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> Sullāsīti mahākappe sabbe sujjhanti saṃsaraṃ Anāgate tamhi kāle saññatopi na sujjhati 「人々は、八万四千大劫を経ない内は、どのように精進したとしても、何等の役にも立たない。 精進、修行をしたからと言…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」 5-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第四章 戒帰依に関する質疑 第一部:帰依問答 (1) 問:尊者にお聞きします: 私は、子供の頃より王爺、媽祖等を、十何年も、信仰してきました。 今、三宝に帰依しましたが、媽祖への信仰は、続けてもよいでし…