Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-14(翻訳完了)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 65. 問: 我々は布施をする時、どのように回向すれば、如法でしょうか? 答: 我々仏教徒は、布施、持戒、禅修などでもって、各種の善法を累積する。 我々は、布施などを実践する時、 「Sādhu!Sādhu!Sādhu!」 …

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-13

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 64. 問:我々は、比丘尊者に対して、どのように呼称するのが、如法でしょうか? 答: 比丘と比丘の間で呼び合う呼称について。 《大般涅槃経》(Mahāparinibbāna Sutta)において、仏陀はまさに般涅槃しようとす…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-12

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 63. 問: 比丘は、在家者の為に、使者となってはいけない、とはどういう事ですか? 答: 在家者の為の使者とは、在家者のために伝言をしたり、在家者の使者になったり、在家者の奉仕者になったりする事を言う。 …

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-11

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (P187~200は、拙訳「『偽比丘』の見分け方」と重複する為、省略) 61、 問: 以前、私は一人の尊者に、あなはた第何番目のジャーナを証得しているか、聖者であるかどうかを訊ねましたが、彼はそのどれにも答えま…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-10

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 47~49. 問: 南伝の比丘は金銭を受け取らないそうですが、それではあなた方は、生活に必要なものはどの様にしているのでしょうか?出かける時は困りませんか? 答: 我々の生活必需品は、在家信徒によって提供さ…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-9

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 46. 問:21世紀のこの時代に、比丘が金銭を持たないというのは、仏法を宣揚する時に、障礙になりませんか? 答:比丘が金銭を受け取らないという事は、表面的には些かの不便があるが、しかし、歴史的な事実から…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-8

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (原文P161~179は、拙訳「『偽比丘』の見分け方」と内容が重複する為に、省略) 41~44 問:南伝の比丘はアパートに住むことはできますか? 答:比丘は女性と同宿(同一の屋根を使う、同一の出入り口を使う建築物…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-7

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 11. 問:比丘尊者に供養する時、どの様な布・衣料が、適していますか? 答:仏陀は以下の6種類の布で袈裟を作る事を許可した。 1、「khoma」(麻布) 2、「kappāsika」(綿布) 3、「koseyya」(絹布) 4、…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-6

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 9. 問: 「三衣」とは何ですか? 答: いわゆる「三衣」とは、比丘自身が受持する事を決意した三つの袈裟で、それはすなわち、 1、「saṅghāṭi」(ダブル仕立ての外衣)。 2、「uttarāsaṅga」(上衣) 3、「an…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-5

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 6、 問: 比丘は、女性と同宿してはいけない、というのはどういう意味でしょうか? 答: いわゆる「同宿」とは、同一の、一つの屋根または、同一の出入り口を持つ建築物で、同一の時間において、横になる事を言…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-4

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 5. 問:聞く所によると、比丘尊者は、他に男性のいない場所で、比丘尊者が単独で、女性と同席してはならないというのは、本当ですか? 答: その通り。 それ以上に、もう少し詳しい規定がある。 もし、男性がそ…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 3. 問: 仏陀は、比丘が女性と話をする時には、何に注意をして、どのような内容を話すようにと、規定しましたか? 答: 仏陀は、貪染の心で、女性に粗悪な言葉、淫蕩な言葉、感情的・気を引く言葉、軽薄な言葉…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」6-1

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第五章 布施修福篇 1、 問:南伝在家居士にはどのような福の修し方がありますか? 答:南伝仏教には多くの福の修し方があるが、《アビダンマッタサンガハ》では、10種類の福業事(puññakiriyavatthu、修福の対象…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-31

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 23、 問:父母が許可しない場合、出家できないというのは本当ですか? 答:仏陀は《律蔵》の中で、以下の様に規定している: 「比丘たちよ。 父母が同意しないならば、その子を出家させてはならない」 註釈書では…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-30

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 22、 問:出家できない人々、というのはどのような人の事ですか? 答: 《律蔵》において、仏陀は、ある種の人々は出家できないと規定した。 ハンセン病、疥癬病、肺結核患者、精神病、過去に(比丘であった時に…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-29

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 比丘尼を淫汚する者であって、その内の欲楽は、非梵行として理解する。 (沙弥が違反して)非梵行者になった場合、未来において(+戒を)守護し、(+出家したいと)思うならば、(+未来において)帰依や具足戒…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-28

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 誹謗については、仮にたとえば『阿羅漢、正自覚者』などに相反する(方式によって)仏を誹謗する時; 『善説』などに相反する(方式によって)法を誹謗する時; 『善行道者』などに相反する(方式によって)サン…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-27

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> しかしながら、もし、彼が迅速に『私は悪行を行いました』と間違いを認め、引き続き(+戒を)守護する事を申し出るならば、形相滅擯は行わない。 不与取に関しては、草の先のような少量のものを(偸盗)しても(…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-26

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 故に、殺生などの一項目を違反しただけであっても、形相滅擯として、彼を滅擯しなければならない。 殺生等については、比丘は異なる罪となる。 しかし、サーマネラ(=沙弥)はそうではない。 サーマネラは、蟻、…

般若の独り言~不飲酒戒と滅擯(誹謗の罪と淫汚を含む)

在家の皆様の質問で多いのは<不飲酒戒を守ると言うけれど、どこまでがお酒で、どこからが薬ですか?>というもの。 具体的には「養〇酒は、薬としてなら、飲んでもよいのか」 「漢方薬とはいえ、主成分がお酒なら、飲んではいけないのか」 「健康の為に、お…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-25

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 「その内の、上記の『滅擯』とは、『障礙滅擯(kaṇṭakasikkhāpada)』に言われる所の、三種類の滅擯の内の、形相滅擯(liṅganāsana)を言う(注1)。 (注1)ここには、 共住滅擯(saṃvāsanāsana)、 形相滅擯…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-24

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 20、 問: 我々南伝(テーラワーダ)の在家居士には、どのような義務と責任がありますか? 答: 南伝の在家居士は、少なくとも三帰依と五戒を受持し、かつ五種類の不適切な仕事(邪命)を避ける事。 常々寺院に来…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-23(135/230)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 19、 問:金銀(お金)を受け取ることから離れる学処について説明して下さい。 答: いわゆる「金(jātarūpa)銀(rajata)」は、金と銀のことで、かつ、それは貨幣、銅銭、木銭、膠銭など、通用する貨幣すべてを…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-22

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 1、低いベッド、椅子またはスツール。 2、正方形の椅子と七支椅子以外に、ベッドや椅子の底部の枠を計算にいれず、その足部分が仏陀の八つの指幅分を超えないベッド、椅子。 3、もし、上に述べた20種類の高い…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-21

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 16、車氈(rathattharaṃ)ーー車(=馬車または牛車、現代では自動車)の上に乗せる敷具。 17、羚羊皮蓆(ajinappaveṇiṃ)ーー羚羊の皮で作った、大小の皮敷具。 18、カダリ鹿皮の最高級敷具(kadalimigapavara-p…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-20

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 11、宝石絹製品(kaṭṭhissaṃ)ーー周囲に宝石を縫い付けた絹製の敷き具。 12、絹(koseyyaṃ)--周囲に宝石を糸を使って織り込んだ敷き具。純粋な絹製(+のみ)なら可。 13、大型絨毯(kuttakaṃ)ーー16人のダン…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-19

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 6、刺繍入り毛布(paṭalikaṃ)ーー刺繍で模様を著わした毛布。Yonaka、Dakiḷa の上着、とも言う。 7、綿を詰めたベッド、椅子(tūlikaṃ)ーー綿を詰めたベッド、椅子、蒲団、クッション。 8、刺繍像毛布(vika…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-18

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 18. 問:高い、大きい座具、寝具から離れる、という学処につてい説明して下さい。 答: いわゆる「高い、大きい座具、寝具から離れる(uccāsayanamahāsayana)とは、《律蔵》では、以下の20種類を言う。1、高い…

般若の独り言~南伝仏教の一時出家

先日、タイの洞窟から救出された13名(少年12名、コーチ 1名)の内、クリスチャンの少年1名を除く12名が、 一時出家をしました(8月6日現在、コーチを除く11名は、すでに還俗しています)。 一時出家は、色々な意味合いを持っているようです。家族に死者が…

「テーラワーダ仏教在家居士帰依戒律ハンドブック」5-17

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 17. 問:装飾を原因とする花飾りをつける、香(=お香を炊く)、塗香(=香水を塗る)を離れる学処について教えて下さい。 答:《闡明勝義》では、「花飾り(mālā)」とは、すべての花の環であると言う。その他…