Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳『禅修指南』3‐56

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (二)褐遍 褐遍に転じて修行する時、あなたの前方に座っている、禅修行者の頭髪を照見する。 その色彩を禅修行の目標とする。 頭髪の形状が消失した時で、かつ、円形の褐色の遍相が出現した時、あなたはそれを、…

翻訳『禅修指南』3‐55

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> あなたの心が平静で安定したならば、白遍もまた静かに止まって安定する。 白遍は、非常に潔白で、明るく、清く透徹している。 これも似相であって、それは元の白遍似相を拡大する事によって、生じたものである。 …

翻訳『禅修指南』3-54

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 拡大した禅相が安定したならば、あなたは、上述した手順を何度も重複して、(+修習)しなければならない: そして、次には、それを若干広げていく。 この様にして、あなたは禅相を直径1碼(ヤード)、2碼と拡…

翻訳『禅修指南』3-53

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> この事が実践できる為には、あなたは先に、白色の似相に、一時間または二時間、専注する事ができなければならない。 その後、あなたは白色の円形を、1、2、3または、4インチ程に拡大する様に、決意する。 己…

翻訳『禅修指南』3-52

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 外部の骨格の白色を、(+瞑想の)対象に取ったならば、あなたは、一回につき、一時間または二時間、心を平静に保って、その白色を呈しているものを対象にして、それに専注しなければならない。 安般念第四禅の定…

翻訳『禅修指南』3-51

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (一)白遍 経典では、白遍とは、四種類の色の中では、最もよいものである、と述べられている。 というのも、それは心をして、明るく輝せることができるが故に。 その為、私は、白遍の修行方法から、説明を開始す…

般若の独り言~仏教的バランス社会

3月に、本雅難陀禅師のリトリートを終えて、帰国の日まで、台北の<北投>という小さな町の旅社で、二泊した時の事。 リトリートに参加していた青年が、訪ねてきてくれました。 彼はいいます「本雅難陀禅師が日本に行く時、私がカピヤ(浄人。比丘の随行をす…

翻訳『禅修指南』3-50

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> もし、あなたがすでに、外在する骨格の白色でもって、白遍の四禅までの、修行ができているのであれば、あなたは外在する頭髪で、褐色(または青遍;黒遍)の修行をする事ができる; 外在する脂肪、または尿でもっ…

翻訳『禅修指南』3-49

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《十遍》 遍禅には、四種類の色彩がある、 すなわち: 白、褐色、黄色、赤である。 褐色(nīla)と訳されている色彩は、黒色または青色とも、訳される。 この四種類の色遍は、身体の、異なる部位の色を採用して修…

翻訳『禅修指南』3-48

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> この様に、五禅支が明確である時、あなたは、己自身の、内在する骨格を厭わしいものとして、専注しなければならない。 この様に、交互に、内在(=己自身の内にある骨格)を一度、外にあるものを一度、という風に…

翻訳『禅修指南』3-47

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《アビダンマ》の註釈では、以下の様に説明される: 骨の厭わしさに専注して、初禅に到達した人は、引き続き、初禅の五自在を、修行しなければならない。 その後に、彼の、もっとも近くにある衆生(もっともよい…

翻訳『禅修指南』3-46

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ある種の人々は懐疑する: 骨の厭わしさを観察の対象にして、なぜ、喜と楽が生じるのか?と。 答え: この種の修行をする時、骨自体は、確実に嫌悪されるべきものであるが、しかし、あなたは、事前に、この法門の…

翻訳『禅修指南』3-45

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《五禅支》 骨の厭わしい相を借りて、あなたは、初禅に到達することができる。 この時、五禅支が存在する。すなわち: 1、尋(vitakka)=心を、骨の厭わしい相に投入せしめる。 2、伺(vicāra)=心をして、継…

般若の独り言~聖者への道

2月、3月の台湾リトリートで頂いて帰った、本雅難陀禅師(Ven.U Puññānanda)の著書、<シリーズ1~3>と <アメリカ法話第一集>の翻訳が、終わりました。 大変急ぎましたので、誤字・誤植・誤入力など、多々、あるかも知れません。 発見された方は、当ブ…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-68(82/82)翻訳終了

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 5,熟練したならば、食事の時も、先に目を閉じて、禅相に融入して後、ゆっくりと目を開いて、引き続き、禅相に融入することを保持し、その後に、ゆっくりとお椀と箸を持ち、ゆっくりと咀嚼し、食事をする。 真正…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-67(81/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ▲【目を開けて禅相に融入する】 禅相に1、2時間、融入することが出来る様になったならば、「日常生活の中において、禅相に融入する」を練習する。 1、座禅・瞑想の姿勢で座り、身体は真っ直ぐにし、目を閉じて…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-66(80/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 安般は、その他の業処と異なっている。その他の業処は、目を開けて遠くを見ても、それがどれほど遠くても、心は、その業処の禅相に融入する事ができる。 例えば、白遍は、どれほど遠くても、心は白色の中に融入す…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-65

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (二)「禅相に融入」には、もう一つの説明の仕方がある: ちょうどプールの上から、プールを見ている時、プールの形状や位置、水の清潔さなどを明確に知る事ができる。しかし、ひとたび、プールに飛び込んだ後、…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-64

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ▲【禅相に融入する事に関する解説】 (一)《註釈》において、「入定の状態」は、以下の様に、説明される: 一粒の石を、水で一杯になった透明のコップに、入れる事。 水で一杯になったコップとは、禅相の事。 水…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-63

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 『三合一』の方法 1、『目を閉じて』、『自然な呼吸をして』、『呼吸を知っている所の意念(+を保つ)』。 心は、ただ、自然に、鼻の前の呼吸を、知る事を保持する。 ある時には、広い範囲の光が、鼻の前に張り…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-62

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ▲【三合一】の操作方法 (三つで一セット) 上に述べた通り、光が出現した時、以下の事に、気を付けなければならない: 光が出現するという事は、我々の定力が上昇している事を、意味している。 最初、光は出現す…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-60(75/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ▲安般禅相と光の関係 1、ある時には、この光は(+あなたの)後ろに、何分か、出現し、その後に消失する。 あなたは期待して、光が早く現れないかと待つ様になれば、心はイライラする。 2、ある時、禅相は、横…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-59

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 呼吸が短く、非常に微細になった時、それを長くしたり、明確にしようとしては、ならない。 呼吸が、益々微細になる時、引き続き、(+意識を)鼻と唇の間の前面において、呼吸を知る様にする。 それは、一筋の細い…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-58

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 先ほどの、安楽な感覚を取り戻そうとして、更に緊張し、更に頑張ると、心は更にイライラし、不快になり、故に、更に更に頑張るため、更に更に不快になる。 これでは、修行が辛くなる。 安般は、苦行ではない。 安…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-57

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 呼吸を知るという(+修習に伴って)正念力が上昇し、身体は自然に、軽く安楽に感じられる様になる。これは定力が上昇している証拠であり、この様な定力には五禅支:尋・伺・喜・楽・一境性が伴う。 喜悦の「喜」…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-56(70/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> いわゆる『長短息』とは: 心が、呼吸を知る事を保持している時、たまたま呼吸が、ごく自然に、速くに変化した時、これをば、呼吸が短くなったと知る事、という。 たまたま呼吸が、ごく自然に、ゆっくりになった…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-55

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 【安般念の四つの段階と 禅相に融入する方法】下 ▲【安般念の四つの段階】 《大念処経》の中において、以下の様に言及されている: 先に呼吸を知る事を保持して後初めて、歩き始める。行住坐臥に関わらず、みな、…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-54

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 禅の修行に成功せんとする人は、雑事少なく、座禅・瞑想しながら、考えごとをしてはならない。 まずは、仕事の事、気苦労な事や人を忘れる。 大きな妄想が出てきた時、柔軟な方法で解決する。 己自身に、私は今、…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-53(66/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ▲【定力の育成】 座禅・瞑想するとき、みな方法は同じである。あなたが、頑張って座っても、他の人より早く進歩するとは限らない。 定力を育成するには、先に正精進を育成しなければならない。 正精進とは、「四…

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-52(62/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> ▲【禅修行の成功】 一人の婆羅門が、仏陀に訊ねた: 仏陀ご在世の時代、仏法があり、聖弟子もいる。 私の禅修行は、どれほどの時間を掛ければ、成功するか? 仏陀は反問した: あなたは、何の仕事をしていますか…