Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

般若の独り言~よい畑悪い畑

仏陀はいいました: 「農民は、よい畑には、一番に、種を蒔く。 次に、二番目の、よい畑に種を蒔く。 できの悪い畑には、種は蒔かない。 種が無駄になるから」 いままで、この言葉の意味が、よく分かりませんでしたが、最近ようやく、ハタと膝を打つことに・…

般若の独り言~羨むまいぞ

知人がこの夏、パオの別院がある メイミョウに行くと言う。 羨ましいなぁ。 と言っても、私は暑いのが苦手で(年を取ると、暑いのも寒いのも苦手になる)、真夏に緬甸に行くのは控えたいし、年末までに「顕正法蔵」の翻訳を済ませたいので、今、日本を離れる…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐28(177/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 浄色(pasādarūpa) 浄色とは、五根門の中の五種類の色法の事である。 浄色は、それを支える所の器官とは(+性質が)異なっている。 世俗で言われる所の眼(=目)は、アビダンマでは、混合眼と呼ぶ ーー「有資糧…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐27

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 四、風界(vāyodhātu) 風界は移動及び圧力の元素である。 その特徴は、同一の粒の色聚の中のその他の俱生色法の拡張または支持である; 作用は、その他の色法の移動; 現起(現象)は、[俱生色法をある場所から]…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐27(175/430)

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐26(175/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (東京のK様、熊本のT様、お布施お預かりいたしました) 二、水界(āpodhātu) 水界は、同一の粒の色聚の中の、その他の色法を粘着させる(+作用を持つ)。その結果、それらは分散しないで済んでいる。水界には…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐25(173/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 11.6 相、作用、現起(現象)と近因に基づく色法の識別 《アビダンマッタサンガハ》(Abhidhammatthasaṅgaha)の中において、以下の様に言及する: ’lakkhaṇa resa paccupaṭṭhāna padaṭṭhāna vedana ñāma rūpapari…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐24(172/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 11.4 色法の三種類の密集 究極色法を知見したいと思うならば、禅修行者は色法の三種類の密集(rūpa ghana)を看破しなければならない。 疏鈔では、色法には三種類の密集があると解説している。それは以下の様に…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐23(170/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 11.3 色法の本質 この28種類の色法は、単独で存在することはできず、ただ、色聚として、組み合わさった形態でのみ出現することができ。 すなわち、もっとも小さい色法の組み合わせによっており、それは又「密集…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐22(168/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 11.2 28種類の色法 1~4。四大種(mahā bhūta)、すなわち:四界(四大) 1、地界(pathavī dhātu): 重地(gaupathavī):硬い、粗い、重い 軽地(lahupathavī):柔らかい、滑らか、軽い 2、水界(āpo dhātu…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐21(164/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 一切の名色を識別する時、もし、禅修行者がいまだジャーナを証得していないのならば、ジャーナと関係のある名色法を(+識別する事を)省略してもよい。 もし、すでにジャーナを証得しているのであれば、彼はそれ…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐20(162/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 11 色業処の理論 11.1 観禅の修行における観照必須の方法 ’Sabbaṁ bhikkhave anabhijānaṁ aparijānaṁ avirājayaṁ appajahaṁ abhabbo dukkhakkhayāya ・・・ Sabbañca kho bhikkhave abhijānaṁ parijānaṁ virājāṁ …

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐19

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.12 二種類の食生色聚 1、食生純八法聚(āhāraja suddhaṭṭhaka kalāpa)。 2、色軽快性11法聚: 11種類の色法、すなわち八不離色に色軽快性、色柔軟性と色適業性を加えたもの。 この二種類の色聚は、六処門と多…

『禅修指南』UPです!

かねて懸案の『禅修指南』のPDF化、WEB<菩提樹文庫>UP、完成いたしました。 <菩提樹文庫>管理人湖寂様、『禅修指南』日本語 翻訳文中の、パーリ語の全置き換え(IT上にあります 『禅修指南』PDF中国語版から完全コピペ)、誤字脱字の 校閲と校正、hatena…

般若の独り言~とても目出度い

佐藤愛子氏に「(人生90歳)何が目出度い!」という (怒りの?)著書があります。 私も今年、70歳になりまして、な~~んも目出度いものもない、寂しい毎日であります。 しか~~し! 今年は、3か月というスピードで、『禅修指南』を翻訳してしまい(その為…

本雅難陀Sayadaw 来日決定!!

拙訳『禅修指南』の著者であり、緬甸・功徳禅林 (旧椰子林道場)の住職であります 本雅難陀禅師 (Ven. U Puññānanda Sayadaw) の来日が、本決まりとなりました。 来春、2月&3月、台湾にて行われるリトリート終了後、 台北から日本(福岡国際空港)に入国…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐18

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.11 四種類の時節生色聚 1、時節生純八法聚(utuja sudhaṭṭhaka kalāpa): 八種類の色法がある、すなわち八不離色である。これは真実色法である。 2、時節生声(=音、以下同様)九法聚(utuja sadda navaka …

『禅修指南』の校正と著者来日

ただ今、<菩提樹文庫>管理人様が、『禅修指南』PDF化の為の、校正に尽力して下さっています。 『禅修指南』は、パーリ語經文の引用が多く、それを訳者が、キーボード入力した為、誤植が多くなりました。 管理人様がそれらを修正、hatenablogでは作れなかっ…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」16-17

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.10 八種類の心生色聚 一、心生純八法聚(cittaja suddhiaṭṭhaka kalāpa): 六処門すべて、及び大多数の42身分に存在する。それらは真実色法であり、観禅の目標となり得るものである。 二、身表九法聚(kāyavi…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐16

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.9 九種類の業生色聚 六処門と42身分を中の色法を識別する時、あなたは九種類の業生色聚を見ることができる: 1、眼十法聚; 2、耳十法聚; 3、鼻十法聚; 4、舌十法聚; 5、身十法聚; 6、女根十法聚; 7、男…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6-15

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 身体の4個の部分は、火界が最も顕著である、 すなわち: 1、身体を暖める火(santappana tejo) 2、成熟と老化に到る火(jīrana tejo) 3、発熱の火(ḍaha tejo) 4、消化の火(pācaka tejo) この四個の部分は、…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐14

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.8 四界分別観詳細法:42身分 身体における、20個の部分は地界が最も顕著である、すなわち: 1、頭髪(kesā) 2、体毛(lomā) 3、爪(nakhā) 4、歯(dantā) 5、皮膚(taco) 6、肉(maṁsaṁ) 7、腱(nahāru…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6-13

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 眼門54色(原文は表の所、列記に変更~当ブログは表作成不可の為) A=眼十法聚※ 地界、水界、火界、風界、色彩、匂い、味、食素(=栄養素、以下同様)、命根、眼浄色※※(以上は業生、明浄)。 B=身十法聚 地界…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6-12

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.7 食生色の識別 《清浄道論》の中において、胃中物、糞、膿と尿という、この四種類の身分は、時節生食素八法聚によって構成されている、と言及されている。業生命根九法聚の消化の火の支援の下、胃中物の中の…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐11

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> もし、第一世代の色聚の火界が、遍作定、近行定、安止定、観禅、道または果心から生じたものであるならば、その慧または定の強弱(+の程度)に基づいて、この過程は、多くの代を持続することができる。 これらの…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐10

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.5 心生色の識別 一生の内において、(結生心を除いて)一切の、心所依処に依存して生起する所の、意界と意識界はみな、多くの、全身に分布する所の、心生食素八法聚(citta ojā aṭṭhamaka rūpa kalāpa)を、生…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐9

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.6 五浄色の識別 目の中には、色々な種類の色聚があるが、それは、ちょうど米粉と小麦粉が混ざった様な状態と、同じである。 目の中には、二種類の、まじりあって、一緒になった浄色がある; 眼浄色と身浄色で…

般若の独り言~ラベリングと真正vipassanā 

大昔、と言いましても、30年ほど前ですが、上座部仏教系の某僧侶から、お腹の起伏を観察して、「(お腹が)ふくらんだ」「(お腹が)縮んだ」とラベリングする、ラベリング瞑想法を教わった事があります。 己自身のお腹が、ふくらんだり、縮んだりする事も知…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐8

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 性根色(bhāva rūpa):性根十法聚は、非明浄色聚であり、六処すべての中において、見つける事ができる。 明浄色聚と非明浄色聚内の命根を識別した後、あなたは命根の存在する非明浄色聚の内において、性根色を観…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐7(145/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 10.3 命根、性根色、心色の識別 命根(jīvita):この色法は、それと同じ一粒の色聚の中の業生色の姓名を維持する。心生、時節生と食生色聚の中には、命根はなく、唯一、業生色聚の中においてのみ、命根は存在す…