Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2019-01-01から1年間の記事一覧

般若の独り言~マウンティングー2

昨日、 <マウンティングー1>で、 「仏教徒はマウンティングなどしないものだ」と書きましたが、まぁ、それは相当に悟った人間でないと、実践できないのかも、知れないです。 つらつら考えるに、ある人の言説をマウンティングだと言って批判するのは、当方…

般若の独り言~マウンティング-1

世の中には、マウンティングが好きな御人がいる。 本来、マウンティングというのは、猿とか犬など、集団で生活する動物が、己の集団の中における地位、立ち位置を確認する為に行う行為であるけれども、人間で屡、これが好きな人がいて、閉口する。 私はすで…

般若の独り言~さぁ、買い物だぁ!?

今日は、隣町にある 100均、ダ〇ソーまで行ってきました。別に 10月に消費税が上がるから、という訳でもありません。私の買い物の量は ビビたるもので、駆け込みで節約しても、大した額にもなりません。 実は、以前見て気になっていた <Mountain Explobatio…

般若の独り言~さぁ、お掃除だぁ!?

あれほど暑かった残暑も過ぎて、台風一過、毎日が涼しい。 さぁ、お掃除だ! 我が精舎の二階には、原生林に抱かれた美しい盆地を一望に見下す小さな和室があって、秋に台湾からおいでのサヤレーには、ここでお茶を飲んで頂こうと思う。 さぁ、お掃除だ!? …

般若の独り言~タイからの風

昨夜、タイの僧院で修行されている日本人比丘長老から、電話を頂きました。 開頭に、 「『常自覚』って中国語、パーリ語では何に相当するか?」 という質問を頂きまして、 「『サンパジャッニャ』ではないでしょうか?」 とお答えしました 私も、パーリ語は…

般若の独り言~啐啄同機

啐啄同機・・・禅宗でよく言われる格言ですね。 もう40年前になりますか・・・訪日視察団(インバウンド)の随行通訳で、東京ガス本社にお伺いした時、社長室に、この言葉が額に入れられて、壁に飾られているのを、見た事があります。 自分自身の中に、人生…

般若の独り言~老サヤレー来る

「暑い暑い」と言っている内にすっかり秋、ここは九州の高原で、朝夕は寒いくらいです(私はあまり『暑い』だの『寒い』だのは言わない方です。子供の頃から、<言っても詮無い事>は言わない、という心得は会得しています)。 20年前、緬甸のモーラミャイン…

般若の独り言~武道と仏道

今、内田樹さんの著書を読んでいます。 以前も読んだことがありますが、再確認の意味で・・・。 彼はフランス思想・哲学研究の専門家で、武道家でもあります。 武道は合気道師範、大学(神戸女学院大学)を引退した後は、武道家に転身されました。 そして、…

般若の独り言~秋のバラ

もう仏教書の翻訳はしないので、朝はなるべく庭に出て、雑草取りなどしています。 そろそろ栗かな、と思って、庭の栗の木を見上げたら、まだまだ、イガが青い・・・と思ったら、足元に、栗が3、4粒・・・おっとっと、急いで拾って・・・一人前の栗ごはんな…

般若の独り言~もしばなカード

昨日、大分大学付属病院主催の「緩和ケア講演会」に参加してきました(県立図書館にて)。 緩和ケアの現実、現況の説明が聞けるか、と期待して行ったのですが、今回は、すでに 4回目に当たるため、 《エンディングノートについて》が主題になっていました。 …

Ven. U Puññānanda Sayadaw in 大分

【Ven. U Puññānanda Sayadaw(本雅難陀尊者) 大分法話・瞑想会スケジュール】 来春、Ven. U Puññānanda Sayadaw が、台湾でのリトリート終了後、大分と東京を訪問して、法話・瞑想会を開いて下さる事になりました。 大分では、以下の様にスケジュールが、…

Ven. U Puññānanda Sayadaw in 台湾

本日、法友から、 Ven. U Puññānanda Sayadaw(本雅難陀尊者)の、 来年春(2月、3月)に、台湾にて実施されます禅修営 (=リトリート)について、そのポスターが、facebook で見ることが出来る、とお知らせ頂きました。 大変に素敵なポスターで、ここに転…

MTさんへ

コメント頂いた MTさんへ 瞑想に取り組みたいとのご希望、了解しました。 私は、福岡で月1回(第二週の日曜日)、アビダンマを教えていますが、この講座は、年末(12月8日)で終了します。 来年以降、希望者がいて、諸々の条件が合えば、年二回ほど、アビダ…

般若の独り言~お寺が民泊

昨日、IT のニュースを見ていましたら、東京の由緒ある、伝統的な某寺院が、檀家が減って、墓じまいが増えた為、経営が立ち行かなくなり、庫裏を改造して、2020年の東京オリンピックの外国人客目当てに、<宿坊>を始める、とのことでした。 日本の仏教界、…

謎の人物~Paññādhika Sayalay-9(完)

これより先の出来事は、前に何度か、ブログに書きましたが、1999年、弘法の為来日されたパオ・サヤドーに『智慧之光』の翻訳の許可を頂き、それを翻訳してWEBに公開した後、パオ本山に出かけて、2年ほど修行しました。 緬甸から日本に戻れば、(Sayalayとは…

謎の人物~Paññādhika Sayalay-8

修行の為、タイの森林僧院に通って15年目の夏、私は日本に帰る道すがら、台湾に寄る事にしました。 台北で偶然、「慈雲」という雑誌に 「パーリ語教室開催中」 という広告を見て、許洋主先生の主催するパーリ語教室に顔を出してみました。 先生は、チベット…

謎の人物~Paññādhika Sayalay-7 

パオ・サヤドーは著書の中で「人に神秘体験を語ってはいけない」と言います。 その理由は、たとえその神秘体験が嘘ではなく、実際にあったとしても、聞いている人が「そんな事は有り得ない」と否定した場合、否定した側の不善業になるから、というものです。…

謎の人物~Paññādhika Sayalay-6

高校生の時、日本の仏教界の、あまりに軟弱な有様に絶望し、大学生の頃、少し政治活動に首を突っ込みました。 勿論、台湾籍の在日外国人ですから、公に政治活動をするのは気が引けましたから、まぁ、ちょっとした集会に顔を出すくらいですが・・・そうそう、…

謎の人物~Paññādhika Sayalay-5

No3. で少し触れましたが、実母は、私を産んだ後、母国台湾に帰ってしまい、私が10歳の頃、継母がやってきました。 継母でも、優しくて、継子と仲良く暮らす人はいる様ですが、我が家にやってきた人は、強気なタイプで・・・二度と妻を失いたくないと思った…

★謎の人物~Pañña-adhika Sayalay-4

私をテーラワーダ仏教に向けて、開眼させてくれた本は、以下の通り。 1)富永仲基の『出定後語』 「大乗経典は後世の人々の加筆である」という江戸時代の論(=大乗非仏説)で、これを読んだ時、私は「ああ、もうこれで大乗の仏教書とはお別れだ」と思えて…

★謎の人物~Pañña-adhika Sayalay-3

小学校に上がった当時は、ぼんやりタイプの子供でしたでしょうか? 学校には、勉強の為に行く、という意識がなく、祖母の作ってくれた弁当を食べるのが、一番の楽しみでした (私立の為、給食がなかった)。 母は日本が嫌になったのか、父の DV の為か、私の…

★謎の人物~Paññādhika Sayalay-1

パオ Sayadaw の著書「顕正法蔵」の翻訳が完了し、ホッと一息ついています。 もうこれ以上の翻訳は、卒業・店じまいしましたので、 ホッと一息、二息、三息・・・・・・息絶えてはいけませんけど(笑)。 日本にたった一人の、緬甸のパオ森林僧院で出家したS…

テーラワーダ仏教書の著作権等について

20年前、私が、弘法の為に来日されていた パオSayadaw にお会いして、御著書を翻訳させて頂きたいとお願いしました所、パオSayadaw のお答えは 「私の著書に著作権はないけれど(仏法書に著作権はない)、翻訳などしないで、修行しなさい。修行が一番大事」…

般若の独り言~読者の皆様感謝です!

我がブログへ、私の翻訳を読みに来て頂いています すべての読者の皆さまへ: 本日、『パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」』最終章 の翻訳終了をもって、翻訳をすべて、完了致しました事 をご報告いたします。 これにて、私の 20年 に亘りました、中国語仏教…

すべての翻訳が終了しました

本日、すべての翻訳が終了しました。 1)『パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」』の問答篇(原文P347 ~P415)が、以前翻訳して、当ブログに載掲致しました『パオ・セヤドー問答集』の中の<第15章>と、内容が完全に重複している為、当該の段の翻訳は、省…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」11(350~430)翻訳終了

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 当ブログ公開の 『パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」』日本語訳の読者の皆様に お知らせです。 A) 『パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」』 の原文 P327~P415 までの Ⅷ. 問答篇 1、障礙の克服 2、戒学疑問 …

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」10-30(346/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 身見とその他の一切の煩悩を徹底的に断じ除く道 我々はすでに、如何にして11種類の五取蘊を観照するのか、という事を研究した; 11種類の五取蘊とはすなわち、苦諦である。 我々はまた、如何に縁起を観照するのか…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」10-29(343/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 素馨(Sumanā) 聞く所によると、毘婆尸仏の時代、彼女は、非常に裕福な家庭に生まれたが、しかし、彼女の父親が死んでしまった、という。 当時の人々は、確実な決意の下、国王に要求を出して後、ようやく、仏陀…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」10-28(340/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 大蓮華辟支仏(Mahāpaduma Pacchekabuddha) 迦葉仏の時代、彼はすでに辟支仏となるための、波羅蜜を二阿僧祇と10万大劫の長きに亘って累積していた。 迦葉仏の時代、彼は比丘の身分で、波羅蜜を二万年累積した。…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」10‐27(337/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 小善賢(Cūḷasubhaddā) 《六牙本生經》(Chaddanata Jātaka)は、我々の菩薩の本生の物語である。 その一世、彼は一頭の、名を六牙(Chaddanta)という象王であった。 これは、舎衛城の一人の比丘尼に関して話さ…