Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2021-06-16から1日間の記事一覧

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #45-1

第七講 己自ら涅槃を見る為に如何にして観智を育成するか <はじめに> 前の講話において、我々は、如何にして第五法と第一法に基づいて、縁起を識別するのか、を簡単に研究した。 本日、我々は、己自ら涅槃を見る為に、如何にして観智を育成するか、を説明…

翻訳『親知実見』#44-1

<#44-1>は、中国語原文P310~P328の脚注の翻訳です。 <注327>=この定に関しては、問答5-1、中国語原文p277参照の事。 <注328>=この種の情況において、普通の、自然な呼吸によって生じた入出息似相もまた、入出息(assāsa-passāsa)と呼ぶ。(Assāsa-…

翻訳『親知実見』#43-15

問6-12:人間関係が上手くいかない人でも、第四禅に到達することに成功したならば、彼の、他人の付き合い方が、改善されることがありますか? ジャーナに到達すると、この種の問題を改善することが出来ますか? 答6-12:これらの問題は、通常は、瞋(dosa)…

般若の独り言~仏陀と凡夫

先日、ある会合にて、以下の様な会話がありました。 某老人(女性): 「(浄土系の教えでは)我々凡夫は、仏陀と同じ。 仏陀は我々凡夫と同じ。 だから、その様に思って、日々、暮しなさいといいますが、どう思いますか?」 私: 「我々凡夫と、仏陀が同じ…

翻訳『親知実見』#43-14

問6-11:一人の、精神異常者、幻聴のある者、脳疾患を患う者、中風または大脳神経失調症の者は、この種の法門を修行することはできますか?もし、可能であれば、どの様な注意点がありますか? 答6-11:この種の人々は、禅の修行はできる。しかし、通常は、あ…

翻訳『親知実見』#43-13

問6-9:阿羅漢もまた、他人に授記を与えることができます。 ここで言う授記、その定義は、どの様なものでしょうか? どの様な経典またはソースを読めば、この様な資料に出会うことができますか? 答6-9:《仏陀史》(Buddhavaṃsapāḷi)と 《本行》(Apadānapā…

翻訳『親知実見』#43-12

問6-8:普通弟子が、止観(サマタ・vipassanā)の修習をして、縁摂受智、生滅智または行捨智まで到達した後に、死んだならば、彼は四悪趣に堕ちない。たとえ、放逸が原因で、彼の止観(の力)が退失しても、かつて修行した所の、止観の業力は、已然として存在…