Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2022-02-16から1日間の記事一覧

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-20)(私家版)

4、思(cetanā) 思の特徴は、願望する、という状況を意味する。 作用は、業の累積。 欲界速行の心は、善業または不善業をなす。故に、業を累積する。 業を累積するのは、まさに「思」による。 思は、ただ善心と不善心の中において業を累積し、果報心または…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-19)(私家版)

長い長い生死輪廻の中において、もしも、顛倒想によって標記する事を、絶え間なく続けていたならば、ひとたび無常を、真正に体験する事になった時、それを真実だとして受け入れるのは、非常に難しい。 親しい人が亡くなった時、我々は、死ぬほど泣いてしまう…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-18)(私家版)

ひとたび、目標に標しをした後、(意識を)変えるのは大変に困難である。 鹿が、以前、人が他の動物を虐めるのを見たことがあると、その後に人を見るたびに、即刻逃げる様になる。 農民は、鹿が田んぼに入って、稲を食べるのを防ぐために、案山子を作って田…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-17)(私家版)

衆生の、この種(の考え方)は、「顛倒想」という。 そして、この事は、衆生に不断の苦を齎す。 仏陀は、一切の有為法は、みな、無常であると、言っている。 ひとたび、楽受が変化して、消えて見えなくなったならば、(衆生は)必ず痛苦を感じる。 というの…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-16)(私家版)

正定、正念及び智慧の訓練を受けた事のない心は、通常、六塵である所の、 「色、音(声)、香、味、触、法」が、 六根である所の、 「眼、耳、鼻、舌、身と意」 に衝撃して、生じる所の、一切の感受をば、常、楽、我、浄として、標してしまう。 すなわち、そ…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-15)(私家版)

「あっ、小鳥とはこの様なものか! 翼があり、空で飛ぶことができる。」 次に鳥を体験した時、すなわち、同じ目標を、再度、体験する時、想が、再び生起する: 「あっ、(前に見たのと)同じ様だな! これは、小鳥だ!」 まさに想が原因で、赤子は、パパとマ…