2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧
アナーガーミ道心 アナーガーミ道心は、欲欲と瞋恚という、二つの結を断じ除いており、かつ、永遠に、二個の瞋根心を断じている。 アナーガーミ聖者を怒らせ様としても、無駄である。 彼は、永遠に怒る事がない。 三果アナーガーミを証得した聖者は、もはや…
サカダーガーミ道心 次に説明するのは、サカダーガーミ道心である。 この心は、すべての結を、断じ除いている訳ではないが、しかし、粗い欲欲(欲界への愛楽的欲求)、またすなわち、欲楽への欲求と瞋恚は、断じ除いている。 ソータパナ道果を証悟した後、サ…
一人の、道徳的に不健康な人間の、その信心が非常に強い時、僧侶としての人格を維持する事は出来る。 しかし、信心が減退するか、または消失した時、彼の邪悪な本性は、表面に顕現し始める; この様な人間は、剃髪得度した後、老師と修行仲間を傷つけ、物品…
これらの不適切な、更に言えば、愚かな目的でもって、出家を求める人は、ある時点において、老師(指導者)とその他の比丘に、大きな迷惑を齎す; もし、彼らを剃髪得度したならば、寺院や施主に、困った状況を齎す可能性がある。 故に、上に述べた人々もま…
ある種の人々は、(物事がうまくいかずに)気持ちが萎えてしまい、心理的に耐えられず、出家したいと思う; ある種の人々は、生まれつきの障碍者で、親族に排斥された為に出家する; ある種の人々は、不適切な渇望を、袈裟の下に隠して、出家する; ある種の…
《律蔵》を読むと、上に述べた状況以外に、まだいくつか、剃髪得度に関する、注意事項が載っている。 剃髪得度師は、これを参考にして、適合する人に、剃髪得度するべきである。 人々の、出家の目的は、それぞれ異なる。 ある種の、自制(心)に欠ける人は、…
朝起きて、大きめのコーヒーカップに、コーヒーを入れて、飲み干しました。 昼、このカップを、軽く拭いて、<インスタント・にゅうめん> を入れて、お湯を掛けて、にゅうめんがほぐれるのを待って、食しました。 これ、35年前の私なら、ちょっと考えられない…
”Na bikkhave、 ananuññāto mātā pitūhi putto pabbajetebbo. Yo pabbajeyya āpatti dukkañassa” ”比丘よ。 父母の同意を経ないで、出家してはならない。 一たび出家したならば、(この人の)出家の身分は 成立するものの、しかし、剃髪得度した比丘は、 悪…
”Na bikkhave、 hattacchinno pabbājetabbo、 na pādacchinno pabbajetabbo.” ”比丘よ。 断手者は、出家してはならない。 断足者は、出家してはならない。” その他の、32種類の人々、例えば、手に障害のある者等は、剃髪得度できない。 もし、比丘がこの人…
剃髪得度に適さない人 すべての人が、剃髪得度に適しているのではない。 出家を許可する老師(指導者)は、選択の上、適合する人を、剃髪得度するべきである。 黄門(ホモセクシャル)、両性人(バイセクシャル)、 賊住者(正式の儀式を経ずして、勝手に出…
ある種の人々は、ソータパナを証悟した後、再度、修行に精進して、サカダーガミまたはアナーガーミまたは阿羅漢を証悟する。 ある種の人々は、己自身はすでに、四悪道の門が永遠に閉ざされていて、安全である事を理由に、ゆっくり進めばよいと思う。 天に生…
ソータパナを証悟した結果の利益として、7種類の聖宝を擁する他、もう一つの事柄は、四悪道の門が永遠に閉ざされる、という事である。 ソータパナ道果を証悟した後、(色々な事柄、体験を)享受する事ができるが、四悪道に堕ちる心配をする必要はない。 しか…
ソータパナ道心は、三個の結を断じているが故に、五個の不善心を、永遠に断じ除いた、のだと言える。 その内の四個は、邪見相応の貪根心、もう一つは、疑相応の心である。 この疑とは、三宝への懐疑である。 故に、残りの7個の不善心だけが、ソータパナの心…
携帯で、自分のブログを見ますと、最下部にある 《注目記事》一覧の二項目に、 《禅病を超えて》(2020年7月4日公開) が来ています。 禅病で困っている方、興味のある方が、案外多いのかも知れません。 私が自分の禅病に関して、 【この身体(頭部)の不快…
故に、Suppabuddha は、この7種類の聖宝を持っている為、少しも貧しくはない、と回答した。 彼の、三宝への信心(=確信)は 堅固であり、三宝は存在しない、などとは言えない。 3、戒禁取:儀式を通して、解脱が得られると信じて、執着する事。 インドにお…
(3)慙:悪い行いに対して、慙愧と恥をしる事。 (4)愧:悪い行いに対して、恐れを感じる事。 悪い行いが齎す果報に対して、恐れを感じるが故に、悪業をなさない事。 (5)多聞:多聞とは、ただ多くを聞く、という事ではない。 (法を)多く聞く事と、修行…
(1)自信:すなわち、信心(=確信)。三宝への信心(=確信)が永遠に不動である事。 (2)戒行:ソータパナ道果を証悟した者は、五戒を破る事はない。 ある種の人々は、修行の最中、己自身を高く見積もり、または錯誤・誤解して、己自身が、ソータパナを…
「あなたはこの様に貧しい。 あなたの全身は、ハンセン病に犯されている。 あなたと友達になりたい人などいない。 私は、あなたのハンセン病を治してあげる事ができる。 無数の金銀財宝を贈ろう。 それには、一つだけ条件がある・・・」 Suppabuddhaは問う:…
1、身見:五蘊を、自分自身だと思ってしまう事を、身見、と言う。ソータパナは、二度と、五蘊をば、己自身だとは思わない。 2、疑:三宝への懐疑を断じ除く事。すなわち、仏、法、僧(サンガ)という三宝への信心(=確信)が、堅固で、動揺しないものであ…
当ブログの仏教書翻訳文(中→日)を ご閲覧頂いている皆様へ 皆様すでに、お気づきの事と思いますが、当ブログで公開しております、中国語仏教書から翻訳された、日本語訳文は、一回に公開する段落が、以前に比べ、非常に短くなっています(《実用アビダンマ…
ソータパナ道心 出世間善心には、四種類ある: ソータパナ道心、 サカダーガーミ道心、 アナーガーミ道心、 阿羅漢道心、である。 道心の作用は、煩悩を断じ除くことである。 すなわち、ソータパナ道心の作用とは、前の三結: 身見、疑と戒禁取を、断じ除く…
この教法は、仏陀に属する。 故に、一切のなす技は、仏陀の制定した戒・律に基づかねばならない。 仏陀は、すでに具足戒を受けた比丘のみが、他人を剃髪得度せしめる事が出来、かつ、戒子に具足戒を授ける事ができる、と定め、授権した。 仏法の中において、…
”Anujānāmi bhikkave tumheva dāni tāsu tāsu disāsu tesu tesu janapadesu pabbājetha upasampādetha.”(注3) ”比丘たちよ。 異なる地区から来て、 出家を求める人々に対して、 あなた方は、 彼らの所在地において、 剃髪得度と具足戒を する事ができる…
各地方へ散って、仏法の教導を始めた比丘たちは、出家したい、具足戒を受けたい、と熱望する人々を連れて、帰って来た。 彼らは、10方の色々な国から来たが、如来は、自ら、剃髪得度し、具足戒を授けた。 しかし、比丘と、出家を願い、遠い道をやって来て、…
この様にして、世の中に、如来を含めて、合計61人の阿羅漢が出現した。 ある日、仏陀は、60人の阿羅漢に以下の様に告げた: ”比丘たちよ。 私は已に、すべての執着を、断じ除いた。 あなた方もまた、已に、すべての執着を、断じ除いた。 比丘たちよ。 人々の…
如来が口頭で、”善来比丘”と述べて、貴族の子であるヤサ(Yasa)を出家させた。 その後、彼の四人の友人、 離垢(Vimala)、 善臂(Sūbahu)、 満勝(Punnaji)、 牛王(Gavampati)、及びそのほかの、50人の、出身が商人階級の名門である所の、友人もまた、…
コーンダンニャ隠士は、アーサーラ月の満月の日に出家した後、如来の説法を聞いて、入流道果を体験証悟した。 同様に、隠士のワッパは、二日目に、仏陀の膝下において出家し、隠士バッディヤは、三日目に出家し、マハーナーマ隠士は、四日目に出家し、アッサ…
出家と具足戒の受戒に関する、もう一つの言い方は、 ”Ehi bhikkhu pabbajja” ”善来比丘出家。” (善く来たれ。比丘として出家せよ)と、 ”Ehi bhikkhu upasampadā” ”善来比丘受具足戒。” (善く来たれ、比丘として、具足戒を受けよ) である。 唯一、正自覚…
コーンダンニャは、刹那に、まるで奇跡の様に、隠士の姿が脱げ落ちて、自然に、大長老の威儀が現れた。 身体には袈裟を纏い、手には托鉢用の鉢を持ち、まるで出家して、60余年の長老の様であった。 仏陀は、ただ口頭で、 ”Ehi bhikkhu” という、最初の偈頌を…
隠士コーンダンニャと、その他の8億4000万の天神、梵天神は、開示をば、心を込めて聞いて、その後に証悟した。 その後、彼は、仏陀の面前に来て、出家してかつ具足戒を受けたい旨、申し出た(upasampadā)。 如来は、口をついて以下の様に言った: ”Ehi bhi…