Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

般若の独り言~人身受け難し

(携帯で)ロシアによる、暴虐を極めた、ウクライナ侵攻のニュースを見ていまして、 「ウクライナの戦争を見ていると、人間は、いつなんどき死ぬか分からない、という気持ちになった。これからは、心して生きようと思う」 という感慨を述べる人がいました。 …

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(17-4)(私家版)

坐臥処 ”Paṭisaṅkhā yoniso senāsanaṃ paṭisevāmi、yāvadena sītassa paṭīg-hātāya uṇhassa paṭighātāya、 ḍaṃsa-makasa-vātātapa-siriṃsapa-samphassānaṃ paṭighātāya、 yāvadeva utuparissaya vinodanṃ paṭisallārāmathaṃ.” ”私は、受用した座臥処を、以…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(17-3)(私家版)

”私は、受用した食物に対して、以下の様に、如理に、省察と思考をする。 食物は、遊びの為ではなく、驕慢になる為ではなく、装飾の為ではなく、荘厳の為ではなく、ただ、この身体が住立して存続できる様に、障害のない様に、梵行を行う助けとなる様に(受用…

般若の独り言~断捨離は続く

かねて、少しづつ実行しておりました<断捨離>が、 最近、粛々と、相当に進みました。 まず、新古着と古着を <古着deワクチン> というNPOに、二パック届けて、発展途上国の人々に使ってもらえる様に、しました。 その時に、まだ着れそうだ、まだ履けそう…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(17-2)(私家版)

食 ”Paṭisankhā yoniso piṇḍapātaṃ、 n’eva davāya、 na madāya、 na maṇḍanāya、 na vibhūsanāya、 yāvadeva imassa kāyassa ṭhitiyā yāpanāya、 vihiṃsūparatiyā brahumacariyānuggahāya、 iti purāṇañca vedanaṃ paṭihaṇkhāmi、 . navañca vedanāṃ na up…

マハーカルナー禅師の矛盾-3

4月24日のブログにて 【マハーカルナー禅師の矛盾-2】 という題で、禅師に関連する文章を書きました。 言葉足らずが原因で、読者の方々に誤解されて、炎上するのを避けたい為に、文章が少々、くどくなった様ですが、ご容赦下さい。 私は、禅師が日本に帰国し…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(17-1)(私家版)

受用時の省察・思考文 (パーリ~中国語) 衣 ”Paṭisankhā yoniso cīvaraṃ paṭisevāmi、 yāvadeva sītassa paṭighātāya uṇhassa paṭighātāya ḍaṃsa-makasa-vātātapa-siriṃsapa-samphssānaṃ paṭighātāya yāvadeva hirikopīna-paṭicchādanatthaṃ” ”私は、受用…

マハーカルナー禅師の矛盾-2

最近、携帯電話の画面で表示される所の、私のブログの最下部に表示される【注目記事】という項目に、2018年1月10日にUPしました 【マハーカルナー禅師の矛盾】 という文章が常に、一項目目、すなわち、注目のトップに来ている事に、気が付きました。 聞く所…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-78)(私家版)

1、心王:悦具邪見相応無行一心。 2、触:味と舌根及び舌識とを衝撃せしめるか、または連結せしめる。 3、受:味の喜ばしい処を体験する。 4、想:当該の味が、喜ばしいものであろうと、標識する。 5、思:思は己れ自ら業を造す。その後に、相応の名法を促し…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-77)(私家版)

次に、心と心所を統合してみるに、(たとえば)味が舌根を衝撃する時、もし、味に執着するならば、貪根心の中の「悦具邪見相応無行一心」を生じるが、これは一個の心王、及び19個の相応心所(によって構成されている)。 この貪根心は、意門心路過程の七個の…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-76)(私家版)

14、疑(vicikīcchā) 特徴は、懐疑。 作用は、動揺。 現起(現象)は、優柔不断及び多く種類の立場(の堅持)。 近因は、不如理作意。 疑は、一個の痴が因となる。 疑には、八種類ある: 仏陀への疑、仏法への疑、僧(サンガ)への疑。 戒定慧三学への疑、 …

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-75)(私家版)

12、昏沈(thīna)、13、睡眠(middha) 昏沈は、心が沈滞している状態; 睡眠は、心所が沈滞している状態。 それらの特徴は、精進の欠乏。 作用は、精進の除去。 現起(現象)は、心の消沈。 近因は、不如理作意、暇または怠惰。 (6-76につづく) <願以…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-74)(私家版)

(こうした物語から)過去において造した悪事は、忘れるのがよい(事が分かる)。 後悔してはならない。 すでに悪を造してしまったならば、もう二度と同じ過ちを犯さないと決意し、その後は、執着しない事。 というのも、毎回思い出す度に、不善心が生起して…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-73)(私家版)

七日の後、国王はまた思い出した: 「ダメだ! 今度こそ、私は必ず(用件を)忘れない様にしなければ!」 彼は内心困惑しながら、仏陀に会いに行った。 「世尊にお伺いします。Mallikaはどこに往生しましたか?」 仏陀は言う: 「彼女は天界に往生しました。…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-72)(私家版)

仏陀は、嘘をつく事はできない。 また、事実を知らせるのも憚られた。 というのも、それを知れば、国王は、布施に対しての信頼心を失うかも知れないが故に。 しかし、仏陀は畢竟、善くて巧みな教師であった。 彼は神通を使って、国王が彼の面前に来た時、突…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-71)(私家版)

往生する時、彼女は、己自身が行った善業について思いを致すことなく、過去に造した悪業の事を思い、後悔した結果、地獄に堕ちた。 国王は王妃を失って大変悲しく思った。 Mallikaは智慧があり、賢夫人であった為、国王は、彼女が必ずや善界に生まれ変わって…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-70)(私家版)

Mallika皇后は、Kosala国王の王妃であった。聡明で敬虔で、よく仏陀と阿羅漢尊者たちを供養した。仏陀を供養した功徳は非常に大きなものである。 彼女は、非常に多くの善業を造したのではあるが、しかし、国王に対して一つ申し訳ない事をしてしまい、常にそ…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-68)(私家版)

11、悪作(kukkucca) 悪作の因も、また瞋である。 特徴は、事件の後、後悔する事。 作用は、己自身の造した悪を後悔するか、または実行しなかった善に関して後悔する事。 たとえば、仏法を聞く以前、あなたはよく蚊やゴキブリを殺していたが、仏法を聞いた…

般若の独り言~後悔は悪作

以前読んだ旅行本に、 【タイの若者は刹那的だ】 と、書いてありました。 <刹那的>という言葉が、何を表しているのか、筆者の意図がよく分かりませんので、ここでは論評しませんが・・・。 もう40年も前、私が千葉に住んでいた頃の話。 若いタイ人の女性が…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-69)(私家版)

または子供時代に、正月などの目出度い節句の時、母親が鶏を絞めるのを、あなたはその足を掴んで、母親の作業がしやすい様に、協力したかも知れない。 今、仏法を聞くと、あなたはこの行為は間違ったものだと思い、後悔する。 己自身のすでに造した悪を後悔…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-67)(私家版)

10、慳(macchariya) 特徴は、己自身の得た利益または得るべき利益に関して、隠匿する事。たとえば、家の中で、山海珍味を堪能している時に、友人が突然来訪した場合、急いでそのご馳走を隠すなどする事。これを慳と言う。その意味は、他人に対して、己自身…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-66)(私家版)

9、嫉(issā) 特徴は、他人の成功を嫉妬する事。 作用は、他人の成功を喜ばない事。 他人が成功したのを見ると、心中に嫌悪を生起させる。 現起(現象)は、他人の成功を嫌悪する事。 近因は、他人の成功。 故に、他人の成功は、我々に、嫉妬を生じさせる…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-65)(私家版)

8、瞋(dosa) 特徴は、嫌悪、怨恨、憤怒、イライラ及び怒り。 作用は、己自身の依処を燃焼させる事。 あなた(の気持ち)が雷のごとくに飛び跳ねる時、身体全体は、顔が紅潮し、耳が赤くなり、心臓はドキドキする。 これこそが、己自身の依処を燃焼させてい…

般若の独り言~石楠花咲いた

いよいよ春爛漫、と言いたいところですが、ここは九州の高原の田舎町、まだまだ花冷え、遅霜の日が続きます。 でもまぁ、精舎の庭は、シニア人材センターの方に畑の畝立てをして頂いたお蔭で、それなにり恰好が付きました。 まず、幼稚園児でも咲かせること…

般若の独り言~戦争のトラウマ

ロシアが、ウクライナに侵攻して、その大義のなさ、その残虐さに、世界中が、悲しみ、怒っています。 大昔、中国に魏や梁の国があった時代、インドの小国の王子であった、達磨大師という僧侶が、広州から中国に入り、魏や梁に滞在した後、嵩山少林寺に行き、…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-64)(私家版)

7、慢(māna) 特徴は、傲慢。 作用は、自賛。 現起(現象)は、虚栄。 この慢は、発狂した人の様で、根源は、貪から来ている。 己が、他人より優越していると思うか、または同等であるかと思うか、または他人より劣っていると思う。 これらは、皆、我慢(…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-63)(私家版)

暫くして、彼女は、己の息子に対して、大いなる信頼を得た。 しかし、シャーリプトラ尊者は以下の様に言った: 「私はゴータマ仏陀の弟子です。 ゴータマ仏陀こそが、誠に偉大なのです!」 彼は、(己自身の成果を)仏陀の徳に換えた。 彼女は、仏陀が己の息…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-62)(私家版)

天神の身体は、明るく光る為、天王が来た時、部屋全体が、燦爛として輝いた。 四大天王が礼拝した後、33天帝釈天天王もまた、シャーリプトラ尊者に礼拝に来た為、部屋は更に明るさを増した。彼の母親は心内で不思議に思った、今夜はどうして、いつもと様子が…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-61)(私家版)

しかし、彼は臨終の時、母親の恩情に報いなければならないと考えて、仏陀に向かって、実家のある故郷に戻って後、般涅槃を証したいと願い出、暇乞いをした。 実家に到着する直前、彼は突然、非常に重い病気になり、実家に戻った後、ひっきりなしに下痢をした…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-60)(私家版)

キリスト教は、この種の見解を保持するが、インド教(ヒンズー教)もまた同様である。 インド教は、大梵天がこの世界全体と一切の有情を創造したのだと考え、その為に、大梵天を非常に崇拝する。 シャーリプトラ尊者が、将に涅槃しようという時、心の中にお…