Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-59)(私家版)

現起(現象)は、間違った理解、または信じ込み。 我見(我ありという邪見)は、二種類ある: 一番目は、世間で通称されている所の「我(私)」という概念。 有情をば、男性(がいる)、女性(がいる)と誤解する事。 非有情とは、金、銀、物質、樹木の事(…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-58)(私家版)

6、邪見(diṭṭhi) 邪見とは、物事を分析するのに、明智がないこと。 または間違った事を信じる事。 作用は、永恒の霊魂がある、と間違って信じる事。 この行法は、常、楽、我、浄であると信じる事。 行法とは、一切の有為法の事である。 五取蘊(もまた)行…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-57)(私家版)

5、貪(lobha) 特徴は、目標に執着する事。 作用は、目標に粘着する事。ちょうど、肉が熱い鍋に張り付く様に。 現起(現象)は、捨てる事が出来ない。 緊密に粘着する。 近因は、束縛が引き起こされる、当該の法に、楽味を認める事。 (執着の法を)非常に…

般若の独り言~無我と非我(本来無一物)

ゴータマ仏陀の教えの真髄は、 無常(アニッチャ)・苦(ドゥッカ)・無我(anatta) または四聖諦 または 心、心所、色法、涅槃 である、 と言えます。 涅槃の説明も難しいですが、無我という概念を理解するのも、大変に難しいです。 無我は、私はいない、…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-56)(私家版)

故に、痴、無慙、無愧、掉挙は、通一切不善心心所、と呼ぶ。 不善心は、一定程度において、悪行の加害性に盲目となり、悪行に対して、羞恥を感じなくなり、悪行によって齎される果報、及び、潜在的な掉挙を、恐れなくなる。 次に、三種類の貪の因がある: 貪…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-55)(私家版)

4、掉挙(uddhacca) 特徴は、平静でない事。 たとえば、風が吹いて、水にさざ波が起きる様なもの。 作用は、心をして平静にせしめない事。 たとえば、風が吹いて、帆船の帆が動く様。 現起(現象)は混乱。たとえば、灰に石を投げ込んだ時の、灰が四散する…