今朝、謡曲の練習のため、借りている駐車場へ向かって、雑草の生えた坂道を登っていたら、そこにこぶしの木が・・・。よく見ると、もうすでに、小さな、1cmくらいの、ニコゲの蕾を沢山、付けています。
「これから寒さが本番になるのに、なんで・・・」と呟きながら、「ああ、こぶしは今頃蕾をはぐくみ、己をあえて寒風にさらし、春には、誰よりも真っ先に咲こうとしているのだ」と感慨深いものを感じました。
春の兆しが見えてから蕾を付けるのでなくて、寒さに耐えた後、己は、どんな花を咲かせるだろうかと、あえて寒さに向かって蕾を空に向かわせる・・・、なんだか私の人生と重ね合わせて、「あなたも私も、いつも損な役回りばかりだけど、それでいいのだよね」「寒さに耐えた人間は、これから来る寒さに耐えようとしている君に、最高の価値を認めるよ」と声をかけてあげました。
この四次元世界の地球、欲界において、お手本になる人間にはなかなか出会えないけれど、お手本になる植物、動物はいっぱい・・・、ちょっと皮肉ですけど・・・。