Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵日記>単独僧

来月(3月)は、別府から弾丸フェリー(船中2泊のトンボ返りで1万円という、格安のフェリー)に乗って、大阪に行く予定です。

大阪は日本橋駅近くの<應典院>というお寺で、ポタラ・カレッジ(ダライ・ラマ関連の組織)主宰のチベット仏教講座<ミラレパの教え>及び<チベットの止観瞑想>を受講するためです。

それで、應典院の HP を眺めていたら、<単独僧>という言葉に行きあいました。

應典院は、いまどき何かと批判される日本式葬式仏教ではなくて、葬式をしない、地域に開かれた劇場型のお寺を目指していて、中沢新一内田樹小池龍之介(月読寺)など錚々たるメンバーを講師に招いて、各種の講座を開いているようです。

應典院 HP によると、最近、既成のお寺を離れて、一人で活動する僧侶が増えているらしく、小池さんもそうで、そういう人を<単独僧>と呼ぶのだそうです。

私が台湾で「阿含正見」という本を見つけて、著者(釈従信師)に手紙を出した所「自分はお寺を離れて一人で(アパートで)暮らしている」という返事がきて「僧侶でもお寺を出て、一人でアパート暮らしをしてもいいのだ!?」と、大変に驚いた事があります(とは言え、あの有名な慈済尼は、出家に当たり親の許可を得られなかったので、私度僧から出発しています。いつの時代にも、制度に縛られない人はいるものなのですね)。

私もテラワーダ(南伝仏教)で出家する希望を持っているのですが、テラワーダの規律をそのまま、この九州の一地方において踏襲するのは、難しく感じる事があります。余り恣意的にくずすのはよくないでしょうが、心意気としては<単独僧>として、活動するのもいいかも知れません。

日本の大乗仏教も、危機意識を持った人々が、少しずつ動き出しているようで、少し希望が見えてきたように思います。