Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵日記>見知らぬ心臓

4、5日前、図書館で<見知らぬ心臓>という本を見つけました。

著者はフランス人のシャルロット。女優で、HIV感染者で、30代の時に、心筋梗塞で死にそうになった時、交通事故で亡くなった女性の心臓を移植された人。

この人が、移植後二年目の11月(彼女が心臓を移植された月でもある)から、頻繁に悪夢(交通事故で女性と赤ちゃんが死ぬ場面)を見るようになり、直感で「これは自分の夢ではない」と思い、「ドナーの実体験ではないのか?」という推測から、ドナーを探す話。

ドナーは不妊治療をしている最中に、交通事故でなくなり、たまたま A病院に緊急搬送されたのだが、そこに偶然シャルロットが心筋梗塞で瀕死の状態で入院していて、即心臓移植が行われたらしい。

私は先月行われた大学病院での腸閉塞の手術の時、私自身が<私の心臓>と対話している。15年前にグリーンヒル瞑想センターで瞑想した時には、禅定に入って、一つ一つの細胞が意識を持っている事に気が付いたし、今回の手術では、細胞の塊である心臓(臓器)もまた、一まとまりの<命>としての意識を持っている事に気が付きました。

私は死ぬ時、私の臓器、私の全身の細胞たちに「私を支えてくれて、ありがとう」と言ってお別れしようと思っています(私流の安心立命)。

これで私は、安心して死ねる、そんな気がしています。

しかし、手術のちょうど一か月後、図書館で<見知らぬ心臓>という、心臓にも意識があるという実証本に出会うなんて、これはシンクロニシティーですね(心が穏やかになると、シンクロが起きます。世界は意識によって相互に連動していて、心が静かに、穏やかになると、心はアンテナの機能を持つようになって、あなたが必要とする情報が自然と入ってくる、即ち、シンクロニシティーが起きます)。

私は座禅・瞑想で、自分の心臓や細胞と対話できる心性を育てる事ができました。

鄭州嵩山少林寺で座禅の意義を教えられてから35年、たゆまず座禅・瞑想してきて、本当に良かったと思うこの頃です。