Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー問答集~004>問答(一)問1-4

 #004-150629

問1-4:(安般念の)禅相はどこから来るのですか?何に依って生起するのですか?

答1-4:心処(色)に依拠して生起した大部分の心識は呼吸を生み出す事ができます。真正の安般念禅相は、呼吸から来ます。ただし、すべての心がみな禅相を生み出すとは限らず、ただ、深く専注する心だけが、禅相を生み出すことができます。故に、安般念の禅相の生起には、深く専注する心が生んだ呼吸に依拠する必要があります。もしも、当該の禅相が鼻孔から遠く離れている時、それは真正の禅相ではありません。その相が生じるのは、定力の故ではありますが、それはしかし、真正の安般念禅相ではありません。ジャーナを引き起こせない相は、真正の安般念禅相ではありません。もしあなたがこのような相に専注するなら、ジャーナが生じる事はありません。通常このような場合、定力は強くて力のあるものにはなりえません。もしこのような相に専注するならば、当該の相は瞬く間に消失するでしょう。

(翻訳文責Pañña-adhika sayalay)

 

<禅修問題与解答(パオ禅師等講述)>より翻訳。(本文P030)

 

初めてご来訪の方へ:15年1月緬甸(ミャンマー)から日本への帰路の途中、台湾に寄りました。パオ・セヤドーの著作を頂けると聞き、新北市の寺院を訪問して上記<禅修問題与解答(パオ禅師等講述)>(中国語版)を入手しました。<パオ・セヤドー問答集(仮題)>として、毎日又は隔日、一遍ずつ翻訳して掲載する予定です(出張時除く)。「智慧の光」「如実知見」の姉妹版として、パオ・メソッドに興味のある方のご参考になれば幸いです。(完)