是誰庵のひとやすみ~19>本当は怖い話
イソップなど、西洋のおとぎ話は、本当は<怖い話>らしいです。日本では子供受けするように結末を楽しいものに変えているけれど、本来は、人間の心の闇を描いているのだとか。
で、私が学び、修行している仏法~ブッダ・サーサナ。
実は、これ、ものすごく怖いのではないか?
そんな事がふと頭をよぎる、今日この頃。
最初(若い頃)、<アビダンマッタサンガハ>を読んで「これ、すごいなぁ」と思いました。死ぬのに使う心(死心)は1個、生まれるために使う心(結生心)は1個な~~んて書いてあって、誰が数えたんだ? あっ、お釈迦さんだよね、なんて思っていたのですが・・・。
仏陀が一番言いたかったのは、無常・苦・無我の三法印(+涅槃)。
無常とは、素粒子が絶えず刹那に生・滅している事、苦は、素粒子がエントロピーの性質を持っていて、人間がいくらエネルギーを保持しようとしてもできない事。無我とは、素粒子は自然の法則に従って生・滅しているだけで、誰の指示も受けない事・・・
これって怖くないですか?
サマーディに入って(正確には、観禅して)素粒子(仏法では究極名・色という)の、苦の側面を観察していたら、つくづく生きるのが嫌になる・・・と聞いた事がありますが、イヤ本当、これ、イソップより怖いです。
仏教の勉強をすると、法友ができて楽しい?
イヤイヤ、そんな甘いものではなさそうです。
仏陀は無駄に涅槃を説いた訳ではない。
仏陀は誰よりも誰よりも、<大いなる師>でありました。