Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

パオ・セヤドー問答集~#081>問答(八)問8-2

☆11月より長期リトリートに入る為、公開の翻訳文が少し多くなっています。よろしくお願いいたします。

#081-150821

問8-2 修行者はどうすれば、散乱(妄想)と昏沈(睡眠)を取り除く事ができますか?

答8-2 散乱を取り除くためには、我々はただ(ひたすら)業処の対象に専注する事が必要で、業処の対象以外のその他の対象に注意を向けてはいけません。今、あなたは安般念を修行していますから、安般念(気息)を対象とする以外、その他の如何なる対象にも注意を向けてはいけません;話をしてはいけない、その他の色々な事柄を思い浮かべない事です。歩く、立っている、座る、横になるという一挙手一動足の内に、あなたは常に、安般念の対象に注意を向けるという練習をしなければなりません。これはとてもよい方法です。

昏沈睡眠を取り除くためには、七つの方法があります。あなたはマハーモッガラーナ尊者を覚えていますか?彼は仏陀の二番目の弟子でした。彼は太陽暦の一月か又は二月の満月の日に初果須陀洹を証悟し、かつ仏陀の下で出家しました。しかし、彼は仏陀と一緒に住んだわけではなく、森林の中で修行していました。

森林の中では、徹夜で眠らず、7日間修行しました。七日目になって、彼は非常に疲れて、座禅中に昏沈睡眠に陥る状況が発生しました。仏陀は光を放ち、かつ、マハーモッガラーナ尊者の所へ来て、彼の為に《居眠経 Pacalāyamāna Sutta》を説きました。

《居眠経》の中で、仏陀は七種類の、昏沈睡眠を取り除く方法を教えています:あなたがある種の業処(たとえば:安般念)に専注している時、もし昏沈睡眠の状況が発生したならば、あなたは一時的に、その業処に専注する事を中止して、その他の業処を専注するようにします、たとえば;仏随念、慈心観等です。このようにしてもまだ昏沈が去らない時、あなたは以前に覚えた事のある教え(pariyaṭṭi-dhamma)を思惟して下さい。もしこのようにしても昏沈が去らないならば、あなたは以前覚えた教えをとなえてください。もしこのようにしても昏沈が取りのぞけないならば、力いっぱい自分の耳を引っ張ったり、四肢をさすったりしてみて下さい。それでもダメなときは、顔を洗ったり、異なる方角の遠方へ目をやったり、星空を仰ぎ見て下さい。それでも昏沈を取り除けないならば、光明想(ālokasaññā)を試してみてください。それでもだめならば、歩き回って昏沈を取り除いてください。

仏陀が光明想を指導した時、過去生の波羅蜜によって、マハーモッガラーナ尊者は神通を証悟しました。十分に波羅蜜のある人が、道智と果智を証悟すると、神通も自然に生起じます;わざわざ神通を獲得するためにチャレンジするなどという事は、しなくてもよいのです。仏陀は、彼に光明定(āloka-jhāna-samāpatti)に入るように指導し、その後に(マハーモッガラーナ尊者は)神通力、特に天眼通(dibbacakkhu-abhiññāṇa)を運用しました。彼がそのようにチャレンジしていると、極めて明るい光が生起しました。続けて、仏陀は彼に明るい光が一日中、夜中にも持続させるよう決心する(adhiṭṭhāna)事を促したので、その時、昏沈は去りました:これが最もよい方法です。

しかし、もし、あなたがこの七種類の方法を試しても、うまくいかない場合、仏陀は別の、もう一つの方法を教えています:あなたは、少しばかり睡眠をとるといいでしょう。何分か休憩してから、起きてきて、再び修行を続けなさい。

(翻訳文責 Pañña-adhika sayalay)

 

初めてご来訪の方へ:上記は、台湾より請来した「禅修問題与解答(パオ禅師等講述)」(中国語版)の翻訳です(仮題「パオ・セヤドー問答集」)。「智慧の光」「如実知見」の姉妹版として、アビダンマ及びパオ・メソッドに興味のある方のご参考になれば幸いです。(一日又は隔日、一篇又は複数篇公開。日本及び海外でリトリート中はブログの更新を休みます)。