Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵のひとやすみ~39>台湾一カ月見聞録ーその1

台湾に出かける前の11月初旬、台湾では大乗仏教

(以下、北伝)とテラワーダ(以下、南伝)との関係

がどうなっているのか、興味津々でした。

11月6日台湾到着。7,8日に台湾大学の体育館で

行われた仏教学者(維摩学会所属)の講演を聞いて、

以下の感想を持ちました。

台湾は北伝と南伝と、特別するどく対立している、

という事はない。台湾では、南伝が小乗と呼ばれていた

時代は去り、北伝は、南伝(パーリ経典)を基礎に発展し

たので、お互い反目するのは間違っている、というスタン

ス(台湾において南伝が好きな人は、北伝の阿弥陀仏信仰

などが、仏陀の金口ではない、という観点を持ってはいる

が、反目はしていない様子)。

ただし、何事も理想的に行くわけではなく、台南で、

スリランカの僧侶の指導によるリトリート(11月10日

から二週間)に参加して、ついでに?二週間だけ一時出家

した女性が「この恰好~頭を剃っている~で、以前から

通っている大乗のお寺に行ったら、いじめられるかも」

「大乗に行ったら行ったで、今回一時出家させてくれた

南伝の戒師に申し訳ない」と、北伝と南伝の板挟み

になっていました(いじめられるというのは、彼女の妄想

かもしれませんが・・・)。

香光尼僧集団という台湾最強の尼僧寺院に所属する

比丘尼さんがスリランカに留学していたりして・・・

台湾では、北伝と南伝の垣根は確実に低くなっているな、

というのが私の感想です。

香光尼僧集団の話はまた次回にでも。