2015-12-22 是誰庵のひとやすみ~39>台湾一カ月見聞録ーその1 台湾に出かける前の11月初旬、台湾では大乗仏教 (以下、北伝)とテラワーダ(以下、南伝)との関係 がどうなっているのか、興味津々でした。 11月6日台湾到着。7,8日に台湾大学の体育館で 行われた仏教学者(維摩学会所属)の講演を聞いて、 以下の感想を持ちました。 台湾は北伝と南伝と、特別するどく対立している、 という事はない。台湾では、南伝が小乗と呼ばれていた 時代は去り、北伝は、南伝(パーリ経典)を基礎に発展し たので、お互い反目するのは間違っている、というスタン ス(台湾において南伝が好きな人は、北伝の阿弥陀仏信仰 などが、仏陀の金口ではない、という観点を持ってはいる が、反目はしていない様子)。 ただし、何事も理想的に行くわけではなく、台南で、 スリランカの僧侶の指導によるリトリート(11月10日 から二週間)に参加して、ついでに?二週間だけ一時出家 した女性が「この恰好~頭を剃っている~で、以前から 通っている大乗のお寺に行ったら、いじめられるかも」 「大乗に行ったら行ったで、今回一時出家させてくれた 南伝の戒師に申し訳ない」と、北伝と南伝の板挟み になっていました(いじめられるというのは、彼女の妄想 かもしれませんが・・・)。 香光尼僧集団という台湾最強の尼僧寺院に所属する 比丘尼さんがスリランカに留学していたりして・・・ 台湾では、北伝と南伝の垣根は確実に低くなっているな、 というのが私の感想です。 香光尼僧集団の話はまた次回にでも。