南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

是誰庵のひとやすみ~40>台湾一か月見聞録ーその2

今日は、台湾で出会った Z メー・ティラシン 

の事を書きます。

 

Z メー・ティラシンは、台湾人で初老の女性。

メー・ティラシンと呼ばれるのは、タイのアーチャン・

マハーブーワのお寺で出家したから、だそうです

(本来、メー・ティラシンは上下とも、白の法衣です

が、汚れやすいので、私が会った時は、私とよく似た

茶色の南伝風の法衣を着ていました)。

出家の動機は以下の通り:

「自分は若い時、台湾のいわゆる<家庭寺院>に

嫁ぎました(台湾に結婚してもよい在家仏教寺院が

あるのですね、知りませんでしたー筆者)。でも

北伝に疑問を抱き、ブッダダーサ比丘の本を読ん

でタイ仏教に興味を持ち、アーチャン・マハーブー

ワの寺院で出家、タイで3年修行し、出家して

29年経ちました。

定力の基礎があるので、パオメソッドをやっても禅相が

安定していて、修行はドンドン進み、今は第四禅の

白遍に取り組んでいます。次の段階、ヴィパサナーに

取り組むのを楽しみにしています。

ただ、パオメソッドにも問題点があるように思います。

パオの人は、禅相(ニミッタ)、光に執着しすぎるのです。

現に私の所に『光が見えない、どうしたらいいのか』と

泣いて相談に来る人がいます。タイは、禅相を目標に

していませんが、それでもアーチャンチャー等、阿羅漢

はいます。

自分はパオメソッドもやるけど、タイの<心を

観ずる修行>を大事にしています。修行方法は

沢山あります。一つに絞って執着するのは

よくないです」。(以上)

 

彼女は嫁ぎ先の家庭寺院を出て(事情は不明)、

今は霧社(霧社事件のあった所、標高1700m)の

山の山頂にある精舎で、2人の北伝の比丘尼さん

と共同生活しています。周りには一人で精舎を

結んでいる比丘尼さんがたくさんいて、寂しく

はないそうです(ここはお茶の木がたくさんあり、

ウーロン茶の産地の為、製茶工場も点在しています)。

以上、Zメー・ティラシンの、霧社にある精舎に

泊まらせて頂き、色々お話を聞かせて頂いた、

その一部を紹介しました。

Zメーティの隣人(といっても2km先の精舎の住人)、

L比丘尼のお話も面白かったです。

次回はL比丘尼活劇談!!です(笑)。

 (追伸:今回台湾で出会った南伝で出家したメーティラシン、北伝の比丘尼さんたちは、みなさん所属の大寺院を出て、一人又は何人かで、精舎を結んで暮らしている人たちです。基本、収入に結び付く仕事はしておらず、生活物資は、お金を含め、在家信者さんからのお布施に頼っており、また、指定医療機関に行けば、出家者は医療代が無料と言う事もあり、生活に不安はないそうです。台湾は羨ましいほどの仏教国だと思いました)。