南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

是誰庵のひとやすみ~46>良心と霊魂と無我

私が仏教(宗教)に興味を持つきっかけになったキーワードの一つに<魂>という言葉があります。

子供の時に「たましい」という言葉を聞いて「ドキッ」として、「それは何だ?」と心が騒いだ時の事は、今もはっきりと思い出します(もう少し年長になって生じた疑問は「どうせ死ぬのになぜ生まれたのか?」というものです)。

<良心に恥じない生き方>や<魂にふれる音楽><魂が震える>という言い方がありますが、この時、良心と魂は入れかえ不能。では、その違いは何?

そして、理論好きな仏教徒に<魂>とか<霊魂>とかいうと、打って返すように<いや、仏教は無我です>と反論される。

私も一応仏教徒ですが、<無我>と<魂>を対立させる必要があるのかどうか・・・ずっと考えています(無我は仏教の旗印、魂はバラモンヒンズー教の旗印、仏教徒はどうしても<魂>という言葉に拒絶反応を示す人が多いように感じます)。

「なくしたサイフを探すより、<本当の自己>を探してみないか」(ゴータマ仏陀)。

さて、見つかったものは、無我か魂か良心か、それとも別の何かでしょうか?