南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「四煩悩を断つ」(「断除四煩悩」翻訳文)-4

――我見をなくし、寛恕と寛容で対処する

所謂<我見>とは、自分の考えが絶対に正しい、と(固く)思う事。このような意識は、修正されなければならない。

智慧ある人は、他人の考えを冷静に聞き取り、分析をして後、受け入れられるものは受け入れ、受け入れられないものは、再度咀嚼・濾過し、消化する。

しかし、最も基本的な修養としては、寛容である事、忍耐と寛恕を、私は推すものである。もしあなたに以下の事が出来るならば――自分の見解とは異なっても、他人を排斥する事無く、かつ永遠に許し、受け入れる。こうすれば、あなたの煩悩(イライラ、ストレス)は必然的に大いに減少し、かつ、ようやくにして、仏法を学ぶ最初の段階に到達する事ができる。

我々は、自分に病的な心性がある事を許してはいけない;たとえば、攻撃的、批判的、または言葉に棘があり、辛辣であることなど。

会話は最高の芸術の一種であり、人はあなたの一言で喜んだり、苦痛を感じたりする。そうであるなら、我々はなぜ、他人の自尊心を傷つけたりする必要があるだろうか?

             (台湾高雄文殊講堂 慧律法師著

              翻訳文責 Pañña-adhika sayalay)