南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「四煩悩を断つ」(「断除四煩悩」翻訳文)-6

度量大きく、心自由に生きる

人類のすべての命は、円満なる悟りを求めているものであって、

肉体に関する一切の享楽とは無関係である。

あなたは、誰か大金持ちで、その富豪財産によって万世に名を

のこした人を知っているか?いないであろう。

ただ聖人の徳行だけが、永遠にその名を残す事ができる。

これまで世界で王になった者は、川を泳ぐ鮒より多い。

もし、2500年前に、釈迦牟尼仏が王位を受け継いで、インドの

国王になっていたなら、今日、我々は、釈迦牟尼仏その人を

知る事は出来ない。インドの歴代の国王の内、あなたは何人、

名前を上げる事が出来る?

釈迦牟尼仏がこのように、名を永遠にとどめたのは、彼の慈悲、

智慧、悟りの故であった。2、3000年来、仏法に影響され、

薫習され、庇護され、苦を離れ楽を得た衆生は、数知れない。

仏陀の偉大さは、我々に命の覚醒、悟りを促すことにある。

これこそが、我々の今日の一大事なのである。(つづく)

             (台湾高雄文殊講堂 慧律法師著

              翻訳文責 Pañña-adhika sayalay)