南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「四煩悩を断つ」(「断除四煩悩」翻訳文)―12

命の意義は悟り(覚醒)にあり

我々は長い間、打ち破る事のできない観念に常に束縛されて、

解脱の道を見つける事ができないでいる。

故に、我々は仏陀のダンマを学ばねばならない。

真理を受け入れて薫習されて初めて、あなたは命の覚醒を

完成させることができる。それ以外、命に何の意義がある

というのか?

(中略)

我々は毎日何の目標もない日々を送っている。朝起きて、

お手洗いに行き、顔を洗い、出勤し、昼になればお昼ご飯、

暇々に株の上げ下げを気にし・・・退勤後、家庭のある人は

急いで帰宅して夕食の準備、独身者はゲームセンターへ

行って思いっきり遊ぶ。

皆、このように取り留めもなく、何も得ることなく、いい加減

に一日をやり過ごす。

このように一日又一日、一年又一年と生きて、今では老いさら

ばえていても、なお悟り(覚醒)を得る事がない。

人々は、一瞬たりとも思索する事がない――ある日、己の棺の

蓋が閉った時、自分は何物をも持って行く事が出来ないのだ、

という事を。(つづく)

          (台湾高雄文殊講堂慧律法師著

           翻訳文責Pañña-adhika sayalay)