南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

「四煩悩を断つ」(「断除四煩悩」翻訳文)―14

3、我慢(高慢、傲慢)

傲慢の壁、自ら束縛を生む

「慢」とは傲慢の意味である。言い換えれば自尊心、

プライドが過剰に強烈である、という事。

あまりに長期間、己の自尊心を保持し続けた結果、

その人の内心は非常に敏感になり、神経衰弱となり、

他人の善意の提案も、すべて「悪意の攻撃だ」と

言って、騒ぎたてる。

あまりに自己を保護しすぎたために、己の心の中において、

誰一人受け入れることができない。

これを傲慢、仏教用語では「我慢」、という。

(つづく)  

 訳者追記:あまりに自己を卑下しすぎるのを「卑下慢」

といい、高慢な心と、一枚の紙の表裏をなします。

日本語で我慢と言うと<忍耐>を意味し、よい意味に

使いますが、仏教で「我慢」は、高慢、卑下慢、慢心を

いい、悪い意味に使います。

  

           (台湾高雄文殊講堂慧律法師著

            翻訳文責Pañña-adhika sayalay)