縁起は四聖諦~~
私はもう一つ、皆様に、大切な観点をお知らせしたい。それは、
縁起とは、実は、非常に詳細な四聖諦だ、という事。
縁起の流転・捻転ーー無明縁行、行縁識、識縁名色、名色縁六入、
六入縁触、触縁受、受縁愛、愛縁取、取縁有、有縁生、生縁老病死・
憂・悲・悩・苦、純なる大苦の聚が集するーーは、四聖諦の「集」
に相当する。
縁起の還滅ーー無明滅則行滅(=無明滅する時、すなわち、行滅す、
以下同様)。行滅則識滅、識滅則名色滅、名色滅則六入滅、
六入滅則触滅、触滅則受滅、受滅則愛滅、愛滅則取滅、取滅則有滅、
有滅則生滅、純なる大苦の聚の集が滅するーーこれは、四聖諦の
「滅」に相当する。
仏陀は別の所でも、同様の方式を用いて苦と苦の滅の方法について
述べている(八正道)。
縁起とは、四聖諦を更に詳しく述べたものである。
縁起とは(苦を)、愛(渇愛)を原因として苦が生起するという、
簡単な方式で説明するものではなく、苦の生起を、11種類の状況
に分析して述べたものである。
同様に、この11種類の状況を用いて、苦の滅についても述べている。
簡略的に愛の滅を言うのではなくて、無明滅する時すなわち行滅す、
行滅する時すなわち識滅す等という、11種類の状況の滅尽を述べて
おり、これが詳細な、かつ広範な解釈である。
こうした事から、縁起とは四聖諦であることが分かる。
(つづく)
(台湾香光尼僧集団翻訳グループ~タイ語→中国語
原題「生活中的縁起」中国語→日本語 Pañña-adhika sayalay)