大菩提乗(一)
(Mahābodhiyāna)
上座部仏教に基づくと、菩提または悟り(=覚悟・覚醒)には
三種類がある:
一、正等正覚または三藐三菩提(sammāsambodhi):
二、辟支菩提(paccekabodhi):
三、弟子菩提または声聞菩提(sāvakabodhi)。
弟子菩提はまた三種類に分ける事ができる:
1、上首弟子菩提(aggasāvakabodhi)、これはシャーリプトラ尊者
とモッガラーナ尊者の菩提。
2、大弟子菩提(mahāsāvakabodhi)、これは例えばマハー
カッシャバ尊者とアーナンダ尊者の菩提。
3、普通弟子菩提(pakatisāvakabodhi)。
仏陀の時代には、シャーリプトラ尊者とモッガラーナ尊者を含め、
合計で80人の大弟子がいた。現代では、上首弟子も大弟子も存在せず、
ただ普通弟子がいるだけである。
解脱したいと望む者は、自己の願望に従って、己の目標が達せられる
よう、三種類の菩提の証悟に至るどれか一つ(+の修行方法)を修行する。
今夜私は皆さんに、波羅蜜を蓄積するテクニックを磨き、そのレベルを
高めて、大菩薩乗の修行に勤めたいと思う人に説かれた、諸々の波羅蜜
について説明したいと思う。
もし、波羅蜜について詳しく研究したいというのであれば、以下の
16の項目について、検討しなければならない。
一、波羅蜜とは何か?
二、なぜそれらを波羅蜜と呼ぶのか?
三、波羅蜜はいくつあるのか?
四、その順序とは?
五、何がそれらの特徴、作用、現起(=現象)及び近因か?
六、それらの条件とは何か?
七、それらを汚す要素とは何か?
八、それらを浄化する要素とは何か?
九、それらと対立する要素と何か?
十、それらは如何にして修習するのか?
十一、それらは如何にして分析するのか?
十二、それらは如何にして組成するのか?
十三、それらを成就するための方法は?
十四、それらを成就するために必要な時間は?
十五、それらはどのような利益をもたらすか?
十六、それらの果とは何か?
(+ )(= )訳者。(つづく)
(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)
中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)