南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-80

(三)因(hetu):悟るために必要な助縁の事。たとえ男性であっても、

彼の発する至上願は、必要な助縁の下でしか効力を発揮しない。

その意味は、彼は必要な基礎を具備していなければならず、

そうでなければ、(+発した願は)無効である。

(この因とは)仏陀の開示した一首の、四聖諦に関する偈を聞いている時、

または聞き終わった時、阿羅漢果を証悟する能力がある事。彼は十分な

波羅蜜を擁して初めて、このような形で阿羅漢果を証悟する条件が整う。

授記を受けた菩薩となる前、彼はどのように、これらの波羅蜜を蓄積

するべきか?

《中部註疏》では、下記のように言う:

一、仏陀の膝下で出家する。

二、自己の戒を浄化する。

三、仏陀の教えを学ぶ。

四、八定を証するまで止禅を修習する。

五、行捨智を得るまで観禅を修習する。

これらが、必要な助縁である。

しかし(波羅蜜が円満する以前)彼は、道果の証悟の為に尽力する

という事はない。というのも、そうなると、彼が修する菩薩道が

断ぜられるから。

(+ )訳者。(つづく)

(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)

中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)