南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-106

インダカは、スプーン一杯の食事をお布施しただけだが、

受者が阿羅漢であったため、その善業は非常に大きく、

また聖なる清らかさがあった。

彼は上級の天神であったため、座席を譲る必要はなかった。

それに引きかえ、アンクラは、非常に長期に亘って大量の布施を

したが、しかし、受者が皆一般の普通の人であった。

故に、彼の得た福報は、上級のものではなかった。

そのため、上級の天神が来るたびに、彼は席を譲って後ろに

下がらなければならなかった。

このことから、パーリ文経典の中に一つの訓戒がある:

”viceyya dānaṁ databbaṁ yathā dinnaṁ mahāpphalaṁ” 

その意味はすなわち、布施をする時は、最大の福報を齎す人を

選んで受者とせよ。

(つづく)

(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)

中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)