パオ・セヤドー講述「菩提資糧」(翻訳文)-106
インダカは、スプーン一杯の食事をお布施しただけだが、
受者が阿羅漢であったため、その善業は非常に大きく、
また聖なる清らかさがあった。
彼は上級の天神であったため、座席を譲る必要はなかった。
それに引きかえ、アンクラは、非常に長期に亘って大量の布施を
したが、しかし、受者が皆一般の普通の人であった。
故に、彼の得た福報は、上級のものではなかった。
そのため、上級の天神が来るたびに、彼は席を譲って後ろに
下がらなければならなかった。
このことから、パーリ文経典の中に一つの訓戒がある:
”viceyya dānaṁ databbaṁ yathā dinnaṁ mahāpphalaṁ”
その意味はすなわち、布施をする時は、最大の福報を齎す人を
選んで受者とせよ。
(つづく)
(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)
中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)