色欲の七つの小さな束縛さえも避ける彼にとって、邪淫戒を破ることは不可能であり、彼は大昔からすでに、戒を守ることによって邪淫を絶している。
在家として生まれた時、菩薩は、他人の妻に対して欲念の思いを生起させないよう、非常に注意を払い、決して気を緩めることはなかった。
話をするとき、彼は決して四種類の不適切な言い方をせず、真実の話~友人の間に平和を齎すような話、友愛の話、及び適当な時期に適切な仏法の話だけをした。
彼の心には貪欲(この貪欲とは、他人の物をむやみに欲しがることを言う)と瞋恚(この瞋恚とは、人を害したいという心)というものがなく、常に正見を信受し、衆生自業智(kammassakatañāṇa)を有していた。彼は、正法を修習する隠士に対して信心(=信頼の心)と善意を有していた。
(+ )(= )訳者。(つづく)
★誤字脱字を発見された方は、当コメント欄にてご一報頂くか、または<菩提樹文庫>まで。ご協力、よろしくお願いいたします。
<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>