南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

ブッダダーサ尊者著「無我」(翻訳文)ー71

《バガヴァット・ギーター》の中の「自我」~

インド哲学の中の、この種の「究極的な自我」

の観念は、《バガヴァット・ギーター》という

経典の中に、容易に見つけ出すことができる

し、また、最も人々に知れらてもいる。

《バガヴァット・ギーター》の中の「自我」

は、最高の境地を主張しない宗派以外、

それはほぼ、完全にインド哲学の重要な宗派

(+のもの)と同じである(注意して

頂きたいのは、ある種のインド教(=ヒンズ

ー教、以下同様)の宗派は、「究極的な自我」

を主張しない。ややこしいのは、我々は、

これらの異なる宗派も、「インド教」と

呼びならわしていることである)。

ここで言う所の「自我」は、不生不滅、永恒

不変なもので、また誰かが創造したものでも

ない。

彼らは、人々に肉体、心霊及びすべての俗世的

な事物を放棄した後、この境地を「自我」

として執取せよ、と教え導く。

この観念は、人々を頗る鼓舞し、または人々を

激励することができる。

というのも、彼らが執取する所の新しい

「自我」は、古い「自我」よりさらに価値が

あり、真実味があり、また(人から聞いた

所では、ヒトラーの)兵士たちにも有効で

あった。

本書は、非常にはっきりと、「自我」または

「真正なる自我」とは何かを解説しており、

私は、我々の言語で解説するよりは、

(+その内実を)更に明確化できると思い、

その中のいくつかの章を採録して、

検討したいと思う。

ただし、もし採録するには文章が長すぎる

時、そして、注釈が必要な時、私は注釈を

加えたいと思う;

特に重要だと思える教理については、興味の

ある読者の方々に、更に深く検討していただ

けるよう、私は元々のサンスクリット

紹介したいと考える。

以下は、《バガヴァット・ギーター》の中

で、「自我」の特徴を説明する、いくつか

詩文である。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ

(つづく)

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ブッダダーサ尊者著「無我」中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>