Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵のひとやすみ~どんな風に生きても・・・

先ほど、マドモアゼル愛さんという方のブログ

を読みました。ラジオで人生相談もされている有名人ですが、ブログ上では、モノより意識が大事という主張をされている、フェミニストの男性。占星術もされる。

彼が言うには「資本主義社会は、所有社会で、個々人がモノを(個々に)所有するためにバカみたいに働いて(実はそれは搾取されているから)ただ苦しいだけだ」「所有社会ではなく、共有社会を作ろう」と言うのです。

勿論、現在の日本は、派遣社員ブラック企業と、正社員になれなくて苦労されている人が大勢います。で、共有社会になったら、家も車も、温かい心で共有し合えば、ロスが減って、(出費が減るので)しゃにむに働くことはなく、労働時間は減って、自由時間が増えて幸せになる、というのです。

でも、北欧の高度福祉社会で自殺者が増えていることを思うと、共有社会になったとて、人間の欲望には限りがなく、今度は、平等(悪平等?)になったための苛立ちが増えるのではないか、と私は思います(中国の、60年代の初期の社会主義社会では、皆さん平等に貧乏でしたが、だから幸せ、ということもなく。)

私は、<どんな風に働いて、どんな風にモノ・カネを分配すれば幸せか?>という設問は、同じところをグルグル回っていて、出口を見つけられないように思います。人間を取り巻く外部環境をいくら変えても、人の不満は、決してなくならない。

社会的に成功しても、余りうまくいかなかったとしても、要するにどのように生きても、なぜ生まれてきて、なぜ死ななければならないのかを知ることがなければ、人の心の闇に、灯はともらないと思うのです。

 (私はベーシック・インカムに賛成です。社会・政府に、最低限の生活保証をしてもらえたら、やりたいことを仕事にすることができると思います。実は、一番好きなのは、アメリカ・アーミッシュのコミュニティーです)