それらは、個別に分けて考えれば、禅支と称するが、しかし、全体的には、ジャーナと称する。ジャーナの修行を始めたばかりの時、あなたは、長時間ジャーナに入っているように練習するべきであり、あまり多くの時間を禅支(jhānaṅga)の識別に費やしてはならない。
あなたは、初禅の五自在を、練習するべきである。
一、転向自在:出定の後、諸禅支を識別できる事。
二、入定自在:いつでも、入定したい時に入定できる事。
三、住定自在:自分が事前に決めておいた定に、入りたいだけ入っていられる事。
四、出定自在:予定しておいた時間に、出定できる事。
五、省察自在:諸禅支を識別できる事。
熟練して、初禅に掌握することができるようになったならば、あなた第二禅から第四禅、またそれらの五自在までに進むことができる。
第四禅に入ると、呼吸は完全に停止する。
ここにおいて、安般念の第四の段階が完成したことになる:
四、『私は息の身行を静めて、息を吸う』、
彼はこのように修行する。
『私は息の身行を静めて、息を吐く』、
彼はこのように修行する。
この段階は、禅相の生起の前に始まる。
定力は、四種類のジャーナを修行することに従って、成長する。
呼吸はますます静まり、第四禅に入ると、呼吸は完全に停止する。
禅の修行者が、安般念を修行して第四禅に到達し、かつ五自在を成功させると、その禅定によって生じる光は、輝き、明るく、光芒は四方に放射される。
その時、彼は己の希望に従って観禅(vipassanāヴィパッサナー)を修習することができるし、また、引き続き止禅(samatha)の修習をしてもよい。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(つづく)
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<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」1999年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>