パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~1-3
これらの話から鑑みて、比丘が長期に亘る生死輪廻から解脱したいと考えるならば、彼は、四聖諦を徹底的に知るよう、尽力しなければならない(+事が分かる)。
今回の(+台湾における)リトリートにおいて、私は、《転法輪経》及び、その他の経典に基づいて、四聖諦及び、それらを証悟せしめるに至る道について、詳細に解説する。
私が行う法話は、主に《転法輪経》の注釈と、《無我相経》及び、二部の《皮帯(=皮のベルト、以下同様)束縛経》(+の解説)である。
みなさんが、これらの法話をよく理解できるよう、ここにおいて、これらの経の内容の概略を説明する。
《転法輪経》は、仏陀が証悟した後、開示した最初の経である。
仏陀のすべての教法の根本であると言われている。この経の法話では、私は四聖諦及びそれらを証悟するに至る為の道について、討論する。
《無我相経》では、五取蘊の無我の相に重点を置いて、解説する。禅の修行者にとって、どのような五蘊、すなわち、過去の、未来の、または現在のであっても;内部のまたは外部の;粗いものまたは細かいもの;遠いもの、または近いものであっても、正確な智慧でもって、それらを以下のように、如実知見しなければならない:
・これは私のものではない(苦)、
・これは私ではない(無常)、
・私は私の自我ではない(無我)。
二部の《皮帯束縛経》では、第二の聖諦ーー苦集聖諦を明確に理解してもらう為に、私は、色々な角度から、異なった方法によって、業と果の法則についての解説をする。
苦諦法と集諦法は、観智の目標である;観智とはすなわち、世間的な滅諦の理解へと導く、世間道諦である。観智は、涅槃を証悟したいと願う禅の修行者が必ず育成しなければならない世間的聖道である。
(+ )(= )訳者。句読点原文ママ。(1-4につづく)
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<パオ・セヤドー講述「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>