吸う息が長いとき、彼は如何にして「私は吸う息が長い」と知り、吐く息が長いとき、彼は如何にして「私は吐く息が長い」と知るのか?
(一)彼は、一定程度の長い時間によって、
長い息を吸う。
(二)彼は、一定程度の長い時間によって、
長い息を吐く。
(三)彼は、一定程度の長い時間によって、
長い息を吸い、また吐く。
彼の吸う息においても、吐く息においても、一定程度の長さの時間を経る時、彼の心の中に強烈な念願(chanda欲)が生じる。
(四)念願を通して、彼は、以前よりなお微細になった息を吸う。
(五)念願を通して、彼は、以前よりなお微細になった息を吐く。
(六)念願を通して、彼は、以前よりなお微細になった息を吸い、また、息を吐く。
彼が念願を通じて、一定程度の長い時間、以前よりなお微細になった息を吸い、また息を吐くとき、彼の心中には喜悦(pĪti)が生じる。
(七)喜悦を通して、彼は、一定程度の長い時間、以前よりなお微細になった息を吸う。
(八)喜悦を通して、彼は、一定程度の長い時間、以前よりなお微細になった息を吐く。
(九)喜悦を通して、彼は、一定程度の長い時間、以前よりなお微細になった息を吸い、また息を吐く。
彼が一定程度の長い時間、以前よりなお微細になった息を吸い、また息を吐く時、彼の心は、入る息と出る息から移動し離れ、中捨を打ち立てる(訳者注)。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(4-35につづく)
(訳者注)訳者の理解では、心が息から離れるのは、安止定の
確立を意味する。安止定=中捨かどうか不明であるが、
ここでは直訳した。
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>