我々の目が喜ばしくない対象を見る時、たとえば、醜い人、嫌な人等々、その時、嫌悪の感受(苦受)が生起し、対象を良くないもの、悪いものとして認識し、次に内心に排斥、反感が生まれる。
もし、この排斥の心理が更に強化されると、苛立ち、怒りが生まれるが、最悪の場合は、粗暴な方法でもって対象に対応しようとする。
この種の心理を、瞋という。
同様に、我々は他人からの批判を聞き、臭いにおいを嗅ぎ、まずい食べ物を食べる時、天候が熱くて耐え難い時など、瞋恚は非常に生起しやすい。
しかしながら、貪欲しかり、瞋恚しかり、そこには痴が含まれている。
痴とは無知のことで、理解しないこと、物事を理解しないこと、心身を理解しないこと、世間の実相を理解しないことを意味する。
痴と貪があるとき、瞋が発生する。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(3-16につづく)
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<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>