Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵のひとやすみ~心貧しき者

キリスト教の聖書に「心貧しき者は幸いなり」という言葉があります。

この意味が、ずっとよく分かりませんでした。

ある時、アメリカ人が書いたスピ系の本(真面目な仏教系?)を読んでいて、彼はこの部分を「妄想しない心を、『貧しい心』と言う」と解説していました。

彼が、仏教系の瞑想をするので、そういう解釈が出て来たのか、西洋ではこれが普遍的な解釈か、私には分かりませんが、「なるほどなぁ」「いい解釈だな」と、思いました。

最近、ある方に、我が家の裏庭でとれた無農薬の柚子とカボスを箱に詰めて送った所、「お前は、こういうタダで手に入るものを送ってきて、なんとビンボウなことよ」というお叱りを受けました(わざわざ電話してきて~苦笑)。

今、食の安全が叫ばれて、無農薬、自然食品は垂涎の的ですよね。自給自足している人がいると聞いたら、その家の畑の傍に引っ越して、弟子入りしたいくらい(笑)。

でも、届いた柚子が「これ、元は幾ら?」「タダだなんて、無価値だよ」って、お金で換算するしか脳がない、そういう<心貧しき者>もいる。仰天しました。

緬甸人女性で、当代最高の瞑想指導者である某サヤレーは、寒い時期に日本に来ても、ウールのコートを着たりはしません。地水火風の四界のコントロールが出来ているから、寒くないのです。持病を持たれていますが、病院には行きません、自分で治せるからです(みなさん、真似しないで下さいね、生兵法は怪我の元)。この能力、お金に換算できますか?

ここまでできなくても、きれいな空気と、清らかな水に満たされて、煩悩少なく、心穏やかに過ごして、ストレス少ない人生は、お金に換算できますか?

なんでもお金に換算する人、こういう人は、一財産もうけて、人に嫌われて、むなしく死んでいくのだろうな、と思います。

縁なき衆生は、仏陀でも救えない。

イヤハヤ。