”万事起頭難(何事も最初が難しい)”。
訓練を始めたばかりの頃、自分にとって、心を調伏するのは無理だ、などという心配をする必要はない。
というのも、ほとんどの人が誰でも、このような段階を踏んで、進まなければならないからである。
修行を実践するのは、良好な品行と心智を育成するためである。
その育成には時間が掛かるし、修行には忍耐力が必要である。
調心は、焦らず、ゆっくり、”欲速則不達”(急がば回れ)である。
入出息の修行であっても、慈愛の散布の練習であっても、正念正知の保持であっても、習慣になるまで、ゆっくりと訓練しなければならない。
(+修行が)習慣になれば、心は自然と調伏することができる。調伏された心は、敏鋭で、覚めていて、明智で、平静としていて、かつ超然としている!
智者は、心を調伏することによって、至上の楽しみを齎す。
心の調伏を通してしか、己自身に打ち勝つことは、できない。
己自身に打ち勝つことのできる人間だけが、真正の勝利者になることができる!
まさに仏陀が《法句・千品》の中で言うように:
”雖在戦場上、戦勝百万人、
不如勝自己、実最上勝者!”
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(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。
これにて「南伝仏教キホンのキ」翻訳終了。
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<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>