Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

「南伝仏教キホンのキ」(翻訳文)5-14(最終回)

”万事起頭難(何事も最初が難しい)”。

訓練を始めたばかりの頃、自分にとって、心を調伏するのは無理だ、などという心配をする必要はない。

というのも、ほとんどの人が誰でも、このような段階を踏んで、進まなければならないからである。

修行を実践するのは、良好な品行と心智を育成するためである。

その育成には時間が掛かるし、修行には忍耐力が必要である。

調心は、焦らず、ゆっくり、”欲速則不達”(急がば回れ)である。

入出息の修行であっても、慈愛の散布の練習であっても、正念正知の保持であっても、習慣になるまで、ゆっくりと訓練しなければならない。

(+修行が)習慣になれば、心は自然と調伏することができる。調伏された心は、敏鋭で、覚めていて、明智で、平静としていて、かつ超然としている!

智者は、心を調伏することによって、至上の楽しみを齎す。

心の調伏を通してしか、己自身に打ち勝つことは、できない。

己自身に打ち勝つことのできる人間だけが、真正の勝利者になることができる!

まさに仏陀が《法句・千品》の中で言うように:

”雖在戦場上、戦勝百万人、

不如勝自己、実最上勝者!”

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(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ

これにて「南伝仏教キホンのキ」翻訳終了。

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ご協力、よろしくお願いいたします。

<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>