序説
ある時、世尊は僑賞彌(=コーサンビー)の黄檀の森にいました。その時世尊は、黄檀の木の葉を何枚か掌に乗せて、比丘たちに聞きました:
「比丘たちよ。あなた方は、どう思いますか?私が拾って、手の中に置いた、この何枚かの黄檀の葉っぱの方が多いだろうか?それとも、頭上の黄檀の森の中の葉っぱの方が、多いだろうか?」
比丘たちは答えて曰く:
「世尊が拾って、手の中に置いた黄檀の葉は非常に少ない。そして、頭上の黄檀の森の中の葉っぱは、非常に多い。」
世尊は言う:
「それと同じように、比丘たちよ。
私が悟り、かつ、語らない法は非常に多く、私が(意を決して)語る法は、非常に少ない。」《相応部・56諦相応・第31経》
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(1-2につづく)
★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。
ご協力、よろしくお願いいたします。
<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語→日本語
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>