8-5 禅相と光
もし、毎回の座禅・瞑想の時に、微細な呼吸に一時間以上専注することができ、かつ、そのような状態が、少なくとも三日間続くようならば、通常は、この時、禅相が出現する。
ある種の禅修行者について言えば、光は禅相が現れる前に、出現する;
ある種の禅修行者について言えば、禅相は、光の現れる前に、現れる。
(+光と禅相の)どちらが先に出現しようとも、禅修行者は、禅相と光の区別を知っておかねばならない。禅相と光は異なるもので、それは太陽と陽光が異なるのと同じである。
光は、あなたの身体または身体の周囲の、どこかの部分にも、どこの方向にも出現することができるが、禅相は、あなたの鼻孔の出口付近にしか、出現しない。
結生心以外の、すべての、心所依処に依存して生起する心は、多くの物質の微粒子を生じさせることができ、これを心生色聚と言う。
もし、それらを分析するならば、一粒ごとの色聚の中には、少なくとも八種類の色法、すなわち、地界、水界、火界、風界、色彩、香、味、食素(栄養素)が含まれているのを透視することができる。
もし、定力の強い心が生じさせた色聚であれば、その中の色彩は、非常に明るく、その光明は、あなたの全身のいたる所に出現する。
また、これらの色聚の中の火界は、多くの時節生色聚を生じせしめることができるため、それらの内部の色彩もまた明るい。
時節生色聚は、身体内部に散布されるだけでなく、身体外部にも散布される。散布される遠近については、定力の強弱による。
定力が強ければ強いほど、これらの色聚は、遠くまで散布される。光明は、これら心生色聚と時節生色聚の中の、色彩の明るさから、来ているのである。
そして、あなたは、それらの光明に注意を払ってはならず、ただ、呼吸にのみ専注するべきである。その時、呼吸は非常に微細になる。微細な呼吸を覚知するために、あなたは持続性と、適度の精進を維持し、微細な呼吸を忘れない事と、かつ、それをはっきりと知っているようにする。
もし、このように修行することができるならば、あなたの定力は引き続き向上し、安般念禅相もまた、あなたの鼻孔の出口の処に出現する。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(1-16につづく)
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>