南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-18★

8-5-3 特徴に注意を払ってはならない

あなたは、呼吸または禅相の四大の特徴に、注意を払ってはならない。

すなわち、硬さ、粗さ、重さとやわらかさ、滑らかさ、軽さ、流動性と粘着性、熱さと冷たさ、支持性と推進性である。

もし、それらに注意を向けたならば、四界分別観を修行していることになり、安般念の修行にはならない。

次に、あなたは、呼吸または禅相の無常、苦または無我を観じてはならない。これらは共相と言う。

なぜこれらを観じてはいけないのか?

というのも、観禅の目標は行法であり、それはすなわち、究極名色法と、その因であるから;呼吸と禅相は、究極法ではなく、それらはいまだ密集(概念法)しており、故に、観禅の目標にはなりえない。

もし、あなたが、それらを無常・苦・無我と見做すならば、あなたはすでに、安般念を修習しているのでもないし、観禅を修習しているのでもなくなる。

もし、あなたの禅相が白色であり、また、あなたは、それに対して、継続的に専注することができるならば、それはますます白くなり、次にはますます明るくなり、それは、空にある明星のようになる。

その時、あなたの心は、自動的に、似相の中に飛び込む。

もし、あなたの心が似相の中に飛び込んだ後でも、長時間、完全に動揺することがないならば、この時の定力は、安止か、またはジャーナと呼ばれる。

初心者にとっては、この時は非常に重要な段階である、と言える。

その他の色彩(+が現れる)安般念似相についても、同様(+に理解するべき)である。

訳者コメント:下線訳者。重要な概念なので、下線を引きました。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(5-19につづく)

★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。

ご協力、よろしくお願いいたします。

<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>