8-5-3 特徴に注意を払ってはならない
あなたは、呼吸または禅相の四大の特徴に、注意を払ってはならない。
すなわち、硬さ、粗さ、重さとやわらかさ、滑らかさ、軽さ、流動性と粘着性、熱さと冷たさ、支持性と推進性である。
もし、それらに注意を向けたならば、四界分別観を修行していることになり、安般念の修行にはならない。
次に、あなたは、呼吸または禅相の無常、苦または無我を観じてはならない。これらは共相と言う。
なぜこれらを観じてはいけないのか?
というのも、観禅の目標は行法であり、それはすなわち、究極名色法と、その因であるから;呼吸と禅相は、究極法ではなく、それらはいまだ密集(概念法)しており、故に、観禅の目標にはなりえない。
もし、あなたが、それらを無常・苦・無我と見做すならば、あなたはすでに、安般念を修習しているのでもないし、観禅を修習しているのでもなくなる。
もし、あなたの禅相が白色であり、また、あなたは、それに対して、継続的に専注することができるならば、それはますます白くなり、次にはますます明るくなり、それは、空にある明星のようになる。
その時、あなたの心は、自動的に、似相の中に飛び込む。
もし、あなたの心が似相の中に飛び込んだ後でも、長時間、完全に動揺することがないならば、この時の定力は、安止か、またはジャーナと呼ばれる。
初心者にとっては、この時は非常に重要な段階である、と言える。
その他の色彩(+が現れる)安般念似相についても、同様(+に理解するべき)である。
訳者コメント:下線訳者。重要な概念なので、下線を引きました。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(5-19につづく)
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>