南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-22

8-5-7 禅相を守る

あなたは、一つの種類ごとの姿勢において、同様の方法によって、正念をもって、禅相に専注しなければならない。

もし、一回の座禅・瞑想の時に、禅相への専注を通して、ジャーナを証得することができたならば、それは非常によいことである。

もし、それが不可能であるならば、あなたは、それを、転輪聖王の胎児と見做して、それを守ることに、精進しなければならない。

ここにおいて、守る方法は、以下の七つある:

(一)住む場所。

(二)行く場所。

(三)言論。

(四)人。

(五)食べ物。

(六)気候。

(七)姿勢。

8-5-7-1 住む場所

もし、あなたが、ある地方に住んでいるとして、いまだ生起しない禅相は生起せず、または生起した禅相が消失することがあり、また、いまだ打ち立てていない正念を打ち立てることができず、定のない心もまたそのままに、定に安立することができないならば、その住所は、不適切である。

もし、禅相が生起して、かつ安定しており、正念も打ち建てられて、心も定に安住することができるならば、この種の住所は、よい住所である。

故に、ある寺院の中で、たくさんの住まいがある場合、あなたはそれらの住居を、逐一、試すことができ、一か所において、三日ほど住んでみて、心が専一になる住居(+を見つけて、そこ)に住するのがよい。

適切な住居に住んで初めて、あなた、あなたの禅修行の業処を、知ることができるのである。

8-5-7-2 行く場所

住まいの北方または南方の、あまり遠くない所で、一個半の「各沙」(kosa)の距離以内に、簡単に托鉢食を得られる村が、(+托鉢に)向いている。

この条件に反する村は、不適切である。

住まいの北方、または南方を選ぶのは、(+托鉢で)往復する時に、昇ってくる太陽と向き合わない為である。

一個の「各沙」とは、300弓に等しい距離である。

8-5-7-3 言論

32種類の、無益な言論に含まれる言論は、不適切である。というのも、それは、禅相を消失させるからである

10論に関連する言論は適切であるが、しかし、適切ではあっても、同時に、適量でなければならない。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(5-23につづく)

★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。

ご協力、よろしくお願いいたします。

<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>