8-5-7 禅相を守る
あなたは、一つの種類ごとの姿勢において、同様の方法によって、正念をもって、禅相に専注しなければならない。
もし、一回の座禅・瞑想の時に、禅相への専注を通して、ジャーナを証得することができたならば、それは非常によいことである。
もし、それが不可能であるならば、あなたは、それを、転輪聖王の胎児と見做して、それを守ることに、精進しなければならない。
ここにおいて、守る方法は、以下の七つある:
(一)住む場所。
(二)行く場所。
(三)言論。
(四)人。
(五)食べ物。
(六)気候。
(七)姿勢。
8-5-7-1 住む場所
もし、あなたが、ある地方に住んでいるとして、いまだ生起しない禅相は生起せず、または生起した禅相が消失することがあり、また、いまだ打ち立てていない正念を打ち立てることができず、定のない心もまたそのままに、定に安立することができないならば、その住所は、不適切である。
もし、禅相が生起して、かつ安定しており、正念も打ち建てられて、心も定に安住することができるならば、この種の住所は、よい住所である。
故に、ある寺院の中で、たくさんの住まいがある場合、あなたはそれらの住居を、逐一、試すことができ、一か所において、三日ほど住んでみて、心が専一になる住居(+を見つけて、そこ)に住するのがよい。
適切な住居に住んで初めて、あなた、あなたの禅修行の業処を、知ることができるのである。
8-5-7-2 行く場所
住まいの北方または南方の、あまり遠くない所で、一個半の「各沙」(kosa)の距離以内に、簡単に托鉢食を得られる村が、(+托鉢に)向いている。
この条件に反する村は、不適切である。
住まいの北方、または南方を選ぶのは、(+托鉢で)往復する時に、昇ってくる太陽と向き合わない為である。
一個の「各沙」とは、300弓に等しい距離である。
8-5-7-3 言論
32種類の、無益な言論に含まれる言論は、不適切である。というのも、それは、禅相を消失させるからである。
10論に関連する言論は適切であるが、しかし、適切ではあっても、同時に、適量でなければならない。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(5-23につづく)
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>