Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

★「目の中の塵」(翻訳文)2-2

20年か30年の仕事人生の中で、我々はもしかしたら、多くの人物を演じるのかも知れない。

少しばかり思い出して頂きたいのは、この一生の間に、あなたがどれくらいの人物を演じたことか・・・女の子、姉妹、学生、友人、恋人、母親・・・これはまだ少ない方で、まだあげれば、秘書、キャッシャー、庭師、コック、洗濯屋、乳母など、無数の人物像がある。一回ごとの人物像が変わるたびに、異なる服装になる訳だがーーあなたは事務所での服装と、家で料理をしている時の服装、庭で庭木の手入れをしている時の服装とは、まったく異なっているのである。

異なる配役には、ことなる服装がある!

しかし、我々が、その人物像こそが己自身だと思う時、問題は発生する。

女優が家に帰っても、なお、マクベスの妻であるとすると、それは問題だ!

このような認識は、世間の一切は、素人演劇であることを認識せず、その演劇・舞台が終われば、自分の役割も終わる、ということを知らないでいる。

我々は、不断に、舞台上で、仮の人物を演じており、我々は、朝から晩までずっと、庭師の演技ばかりしている訳にはいかないのである。

特に、我々が入眠する時、我々は、己が昨日は何の人物であったのかも、覚えていないのである。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(2-3につづく)

。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。

ご協力、よろしくお願いいたします。

<ケーマ尼著「「目の中の塵」中国語→日本語

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>