信について、《殊勝義註》では、以下のように言う:
信の特徴は、浄化と激発(=発奮)である。
転輪聖王の清水宝石のように、水の中に放り込むとそれは、個体、堆積物、水草及び泥を沈殿させることができ、混濁した水を清らかに、かつ透明で、また、汚染の影響を受けないようにすることができる。
信が生じる時、諸々の蓋が捨て去られ、汚泥は沈殿し、心は浄化され、心は(+汚染の)干渉を受けなくなる;心はすでに清浄になっているため、人は発心して、布施、持戒をし、布薩(=ウポーサタ)を守り、禅の修習、止禅と観禅の修行を、始める。
このように、信は、浄化の特徴を有する。
《殊勝義註》は《ミランダ王問経》の中の一つの比喩を参考にしている:ある一人の転輪聖王と、彼の軍隊が小さな川を渡ろうとした。小川は軍隊によって汚染された;しかし彼の清水宝石が小川を浄化し、砂泥と水草を沈殿させ、水を清らかにして、また(+汚染からの)影響を受けないようにした。汚染の影響を受けた水は、まさに煩悩の影響を受けた心と同じである。
信は心を浄化し、心を清らかなるもの、透明で、汚染の影響を受けないものに、変える。
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(5-29につづく)
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<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>